昨今の物価高の影響により、日常のさまざまな点でどのように節約していくべきか考える人が増えました。簡単に節約できる方法の一つに、「普段ペットボトルで飲んでいるものを水筒に変える」ことが挙げられます。   毎日職場にペットボトルのお茶を持っていくよりも、自身でお茶を作り持参したほうが安いということは何となく想像がつきますが、具体的にどのくらいの金額になるかは計算してみないと分かりません。   本記事では、毎日ペットボトルのお茶を飲んでいる人が水筒に変えると、どのくらい節約できるのかを紹介します。

ペットボトルとティーバッグの価格

今回は「伊藤園」のお茶の希望小売価格で比較します。
伊藤園の「お〜いお茶」600ミリリットル入りペットボトルの希望小売価格は税込み172円(税抜き160円)です。自動販売機で購入しても同じくらいの値段になりますが、これを30日続けると「税込み5160円」になります。
 
対して、伊藤園の「ワンポットエコティーバッグ 抹茶入り緑茶」は、50袋入って税込み626円(税抜き580円)で、1袋あたり税込み12.5円です。ティーバッグは1袋で500ミリリットルから1リットルが抽出できて、自身の好みの濃さで作れることがメリットですが、ここでは1袋で600ミリリットル抽出すると計算します。
ティーバッグで濃く抽出しても30日でかかる費用は「税込み375円」で、圧倒的に水出しのお茶のほうが節約になることがわかりました。
 

初期費用を考えてもティーバッグのほうが安い

ティーバッグを利用するほうが節約になることは分かりましたが、前述の計算では水筒の購入費や水道代などが含まれていません。600ミリリットルの飲み物が入る水筒は2000円〜3000円程度で購入でき、日本の水道料金は地域により大きな差がありますが、厚生労働省によると全国の平均は1リットルあたり0.2円です。
多く見積もって水筒代が3000円、水道料金が6円としても、合計するとティーバッグのほうが安いことがわかります。水筒も毎月交換するわけではないため、続ければ続けるほどさらに節約になるでしょう。
 

自動販売機とティーバッグで30日あたり約4700円の差

今回の試算はではティーバッグと自動販売機の定価でしたが、「お〜いお茶」はスーパーなら80円程度で売られていることもあります。図表1では伊藤園のお茶をベースに、さまざまな価格帯でどのくらい節約になるかまとめました。
 
図表1

ティーバッグ50袋入り 自動販売機(600ミリリットル) スーパー(600ミリリットル)
1袋(600ミリリットルあたり)12.5円 1本170円 1本80円
30日で375円 30日で5100円 30日で2400円
毎日水筒を洗う必要がある 一番楽で一番費用がかかる スーパーで買う手間がある

伊藤園 商品情報を基に作成
 
スーパーで80円のお茶を買う場合は自動販売機の半分程度の価格であり、自動販売機よりは節約になります。まとめ買いや箱買いすることで毎日スーパーに行く手間もありません。
しかし一番費用がかからないのは、水道代含めても30日で400円かからないティーバッグのお茶です。水筒やポットを毎日洗う必要がある点が一番のデメリットですが、自動販売機で30日間買った場合と比較すると約4700円の差があるため、かかる費用を考えたら真っ先に節約したい部分です。
 

まとめ

普段ペットボトルのお茶を170円で飲んでいる人は、水出しのティーバッグに変えることで約4700円節約できることがわかりました。ティーバッグは最初に水筒を購入したり毎日洗う必要があったりとデメリットはありますが、それでも日常生活の中で簡単に節約できる方法の一つです。
物価が上昇している中、節約できるポイントは限られるため、まずはできることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
 

出典

伊藤園 お〜いお茶 緑茶 PET 600ml
伊藤園 ワンポットエコティーバッグ 抹茶入り緑茶 50袋
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー