お店やご家庭で楽しめる焼き餃子ですが、家で食べる場合には手作りする方と市販品を買う方がいます。料理好きなら、自家製にこだわるケースも多いでしょう。   しかし、餃子は作る手間がかかる料理です。また、市販品は低価格で販売されており、手軽に食べられます。また市販品と手作りのどちらが安いのか気になる方も多いでしょう。そこで今回は、市販と手作りの餃子にかかるコストについて詳しく解説します。

手作り餃子にかかるコスト

今回の検証では、餃子に使う材料の価格を以下のように仮定します。

●豚肉171円/100g
●キャベツ199円/1kg
●ニラ93円〜150円/1束(100g)
●皮90円〜98円/(30枚入り)

※材料価格は季節やお住まいの地域によって変動する点にご注意ください。

また今回の検証に使う餃子の分量は、以下のとおりです。

●餃子の皮…24枚
●豚ひき肉…150g
●キャベツ…150g
●にら…20g

これらの条件で餃子を作った場合、かかるコストは以下の通りです。

●餃子の皮(24枚)…72〜78.4円
●豚ひき肉…256.5円
●キャベツ…29.9円(小数点第2位以下は四捨五入)
●にら…18.6〜30円

餃子24個にかかる合計のコストは377〜394.8円で、1個あたり15.7〜16.4円(小数点第2位以下は四捨五入)です。
 

市販餃子の価格

今回の検証にあたり、表1でいくつかの会社(本記事ではA社〜C社とします)の餃子をピックアップしました。
 
表1

価格(税込み) 1個あたりのコスト
A社 192円/12個入り 16円(小数点第2位以下は四捨五入)
B社 1590円/50個入り 31.8円
C社 192円/12個入り 16円

各社オンラインショップの価格を参考に筆者が作成
 
市販餃子の価格は、1個あたり16円〜31.8円です。手作りした場合のコストが15.7〜16.4円だったため、B社を除いて手作りと市販はほとんど差がないと分かります。
 
今回は全国のスーパーやコンビ二で販売されている焼き餃子をピックアップしました。しかし、ブランド豚を使った高級なタイプや飲食店で提供されている焼き餃子だとより高いコストが予想されます。
 
検証で市販品と手作りにほとんど差はないと判明しましたが、必ずしもすべての商品に該当するわけではありません。手作りの場合でも使う材料にこだわったり、レシピの分量をアレンジしたりすれば、コストは必然的に上がるでしょう。
 

タイムパフォーマンスを意識するなら市販品

市販品と手作りでコストにほとんど差はありませんが、手作りの場合は材料費以外に作る手間もかかります。餃子は家庭料理のなかでも比較的時間のかかる料理です。材料をすべて細かく刻み、肉と混ぜて「あん」を作り、皮に包んで焼く必要があります。
 
そのため、手作りは買って焼くだけの市販品と比べて、非常に時間がかかるのです。タイムパフォーマンスを重視するなら、手作りするより市販品を買ったほうがよいでしょう。コストと手間のバランスを考慮しても、市販品のほうがお得といえます。
 

アレンジや作る楽しさで選ぶなら手作り

手作り餃子のよいところは、自分好みにアレンジできる点です。具体的には、以下のような自由度があります。

●あんの量を調節できる
●チーズやキムチなど具材を自由に選べる
●味付けの自由に変えられる
●技術があれば皮も手作りできる
●包む形を自由に変えられる

自分好みに自由なレシピを使って作れる点は、市販品にないメリットです。材料次第では無添加で作れるため、お子さまに作る料理としても重宝するでしょう。
 
また手作り餃子を作る際には、お子さまやパートナーなど家族と一緒に作ることで1つのコミュニケーションツールにもできます。餃子を包む工程を楽しみながら行えるため、家族の絆を深める機会にできるでしょう。
 

さっと済ませるなら市販品で楽しさがあるのは手作り

コストや手間の両方を考慮すれば、市販品の餃子のほうがお得です。買ってすぐ調理して食べられるため、忙しい方に向いています。
 
一方手作り餃子は手間こそかかりますが、アレンジの自由度と作る楽しさを味わえる点が魅力です。そのため、料理好きの方なら休みの日に時間を取って作るのもよいでしょう。
 

出典

総務省統計局 小売物価統計調査(動向編)
(「1101 まぐろ」〜「9183 切り花(バラ)」および「1001 うるち米(単一原料米,「コシヒカリ」)」〜「2183 学校給食(中学校)」のデータから参照)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー