シリーズでお伝えしているパリオリンピック企画。

5日目は、東京大会で金メダルを獲得したスケートボードの、堀米雄斗選手(25)。
王者が、まさかの崖っぷちに立たされている。

豪快なトリックでファンを魅了した、東京オリンピックの金メダリスト堀米雄斗選手。

パリでは最大3人が出場できるが、堀米選手は現在、日本選手4番手。
まさかの崖っぷちに立たされている。

東京五輪金メダル・堀米雄斗選手「今もすごくきつい状態ではあるんですけど、ここから自分ともっと向き合っていって、その壁を越えて行きたいですね」

堀米選手を苦しめているのは、パリオリンピック予選からのルール変更。

ストリートは、45秒の間に何回も技を繰り出す、2本のランと、一発の大技で勝負する、ベストトリックで競う。

東京では、ランとベストトリック、すべての中で高い得点4つを採用したが、パリでは、ランとベストトリック、それぞれの高い得点が反映されることになった。

堀米選手の得点源は、ベストトリック。
東京でランは、得点に加えられていなかった。

堀米選手「(ランは)自分の苦手な部分ではあるけど、その壁を越していって、ベストトリックでも自分のオリジナリティーのトリックで観客にも楽しんでもらいたい」

苦手なランを克服し、ベストトリックでさらなる加点を狙っていく。

堀米選手の切り札は、堀米選手にしかできない大技“ユウトルネード”。

堀米選手「カギにもなるトリックだと思うし、五輪のときに高得点を出した技があるんですけど、それのもう半回転、着地のときに回ってる」

270度回転しながらレールに乗り、降りるとき、さらに270度回転しながら着地する。

2023年の夏に、初めて成功した“ユウトルネード”。
自身の名前がついた大技に、ファンも「アンビリーバボー!」と驚きの表情で、会場は拍手喝采だった。

5月に行われる大会を含め、パリへの予選は残り2試合。
逆転での出場権獲得を目指す。

堀米選手「きつい状況は変わらないので、どれだけ自分に自信をつけるかというところで、本当に自分が納得いくまで滑って、次の大会とかにつながるように信じてスケボーをしてます」

崖っぷちのオリンピックチャンピオン、それでも見据える先は...。

堀米選手「自分のベストな滑りをして金メダルを取りたいです。2連覇目指したいですね」