パリオリンピックが今夏に行われ、サッカーU-23日本代表はすでに本大会出場を決めている。フル代表で活躍する久保建英も年齢条件は満たしているが、所属元であるレアル・ソシエダは選手を送り出すことに後ろ向きのようだ。スペインメディア『ムンド・デポルティーボ』が現地時間5月1日に報じている。

 U-23日本代表は29日、AFC U-23アジアカップカタール2024・準決勝でU-23イラク代表に2-0で勝利したことにより、パリ五輪出場を確定させた。久保はアジアカップには参加していないが、6月に23歳を迎えるため、オーバーエイジ枠を使用することなく本戦出場の資格を持つ。

『ムンド・デポルティーボ』は「意見の相違があるかもしれない」と見出しを打ち、クラブ側が久保の五輪参加に協力的でない可能性を伝えている。同メディアはU-23日本代表を率いる大岩剛監督の主張として「久保は(五輪に)参加したいと言っている。クラブ次第だ」と報じながら、「クラブはタケがオリンピックに出場することには賛成していない」と明かした。

 また同メディアは、クラブのスポーツ・ディレクターであるロベルト・オラべ氏が「1月に来日した時点で久保のオリンピック参加に反対する意向を示していた」とも述べており、マネージメントの観点で歓迎されていないことが示唆されている。同氏の言葉として、以下のように続く。

「久保はすでに2021年の東京大会と今年のアジアカップ(1月12日〜2月10日)に出場しているので、彼の健康について考えるのは当然のことです。今日のサッカーのスケジュールは非常にタフなので、選手のケアをしなければなりません」

 久保の五輪出場に厳しい見方を伝える一方で、クラブが交渉に応じる向きも報じられている。『ムンド・デポルティーボ』によると、レアル・ソシエダの関係者が「タケ・クボがチームに招集され、オリンピック競技への出場を希望する場合、クラブと選手が話し合って合意に達するよう努めることを示唆した」という。

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