サッカー日本代表MF遠藤航は今季のリバプールでアンカーとして起用され、昨年12月にはクラブの月間MVPにまで選出された。しかしそんな評価の高さとは裏腹に、英メディア『FOOTBALL FANCAST』は現地時間5月1日、来季の遠藤について厳しい見通しを報じている。

 同メディアは件のMVPにも触れ、「31歳の日本人スターは中盤の底で落ち着いたアプローチを見せて人々に感銘を与えた」と評価しながら、リバプールは「特に6番のポジション(守備的MF)を強化する必要があるかもしれない」と伝えている。

 その根拠として、『FOOTBALL FANCAST』は遠藤のデュエルの勝率に着目する。『Sofascore』が提供するデータを引用し、同メディアは次のように指摘する。「遠藤は1試合あたりのデュエルでわずか44%しか勝てていない。これに対し、たとえばロドリ(マンチェスター・シティ)は、1試合あたりに行われるデュエルのうち60%で勝利しており、リーグのトップに立っている」。

 また、同メディアはユルゲン・クロップ監督の後任として、アルネ・スロット監督(フェイエノールト)が来季の指揮官に就任すると仮定し、同氏が採用するシステム(4-2-3-1)は遠藤に不利な状況をもたらすと見ているようだ。同メディアは以下のように続ける。

「スロット監督がピッチの中心でダブルボランチを要求している今、遠藤はその答えではないかもしれない。今夏に彼を放出するのは賢明ではないが、将来的には先発メンバーから外し、どちらかといえば端役に回さなければならない」

 遠藤は日本代表でダブルボランチのうちの1枚としてピッチに立っており、昨季まで所属していたシュトゥットガルトにおいてもポジションは必ずしもアンカーではなかった。プレミアリーグで戦うにはまた別の評価軸が必要で、デュエル勝率の観点からはその基準に達していないということなのだろうか。

 まだ今季の試合がすべて終わっていないが、日本代表キャプテンの将来に注目が集まる。

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