小学校も高学年ともなると、体型や考え方などさほど大人と変わらない子も増えてきます。今回は私の友人A子から聞いた、本好きな息子に読まなくなった本を捨てさせようとしたものの、想定外のことが起きたエピソードを紹介します。

読書家の息子

本が大量に保管してあるA子宅。A子や夫も本好きなのですが、特に小学校高学年の息子は大の読書家です。リビングの家族共用の本棚や自分の部屋の本棚には、小説や子ども向けの図鑑など、今となっては読んでいる気配のない本も息子の意向でたくさん残してあります。

床が抜けてしまわないか心配なA子

しかし、A子はさすがに本が増えすぎて、自宅の床が抜けてしまわないか心配になってきました。

自宅のリビングには大型の本棚が設置されているのですが、息子に「リビングの本棚にある本で、読まなくなった本を捨てるか売るかしよう」とお願いしました。

A子「埃のかぶっている本はもう要らないもの」

しかし、息子は「全部大切な本でどれも捨てられないし売れない!」と主張してきました。そこでA子は少々譲歩して、「埃のかぶっている本はもう要らないものだろうから捨てなさい。それが嫌なら納戸へ持って行って」と言うことに。

息子の仕返し!

息子はA子に言われた通り、埃のかぶっていた本を納戸へ移動させたのですが……。なんと、納戸で埃をかぶっていたA子や夫の本を捨てようと紐でまとめ、「これ捨てといて」と、A子に渡してきたのです。

どうやら納戸へ本を移動させている際に、埃をかぶった本が大量に置かれているのを発見したよう。A子は納戸に自分の本を保管していたことをすっかり忘れており、久しぶりにその本を目にしたものの、やっぱり大切で手元に残しておきたいという気持ちになりました。

とはいえ、「埃をかぶった本は要らない」とさきほど息子に言ってしまったばかり。「しまったことを言ってしまった!」と反省したA子でした。

結局A子や夫の埃をかぶった本は捨てられることなく、きれいに掃除してから再度納戸に戻されたそうです。「次にいつ読むかは不明なものの、いつか必ず読み返す本」は手元に残しておきたいもの。今回は息子に1本取られてしまったA子でした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K