人口減少は「働き手不足」の問題でもある。福島県いわき市では路線バスの維持を模索するなか「新たな一手」を投入した。

テープカット「それではどうぞ!」
いわき市を中心に路線バスなどを運行する新常磐交通が新たに始めたのは・・地域連携ICカード「LOCOCA」のサービスだ!
「東北のハワイ」として名をはせるいわき市、ということでハワイ語で、「地元」を意味する「ロコ」と「ローカルカード」を組み合わせて「LOCOCA」。「Suica」とも連携し、バスだけでなく買い物にも利用できる。

新常磐交通の高野公秀社長は「ワンマンのひとりの運転手さんの負担がものすごく楽になりますし、お客様も、バスの乗務員も皆さんがすべて楽になるという、一大発明だと考えております」と話す。新常磐交通は4月のダイヤ改正で、14区間、合わせて43.31キロの路線バスを廃止。「2024年問題」で運転手が不足するなか、路線の維持を模索している。

「カシャ」
「LOCOCA」スタート初日、一生懸命バスの写真を撮る人の姿が。
「運転手にLOCOCA、一日乗車券下さいって言ってそれでお金払えば朝から1日乗り放題ってことで」と記者に使い方まで教えてくれたのは、いわき市の高校1年生今野翔太さん。LOCOCAは、学生や高齢者の定額乗り放題など独自のサービスを展開するとあって期待を寄せている。

今野さんは「一日乗車券(使って)乗ったりして旅したいなって、常交の全路線走破したいなって、それが一番楽しみです」と話す。今野さんは将来バスの運転手を目指しているといい地域の課題にも向き合う覚悟だ。
「(運転手さんが)少なすぎて、バスの本数が減っちゃったりとか、廃止になっちゃって、地域の皆さんも不便になっているので、僕がなれば、1人でも多く地域のことに貢献出来たらなと思って目指してます」と今野さんはいう。

技術が「働き手不足」を補えるか・・・地域の将来のため、交通業界も正念場を迎えている。