Dバックスのマクガフ…村上を「特に応援している」

■ドジャース 8ー4 Dバックス(日本時間30日・フェニックス)

 帰国から2年が経ったが、古巣に思いを馳せている。ダイヤモンドバックスのスコット・マクガフ投手はヤクルト時代のチームメートと今でも連絡を取っているという。近いシーズンのメジャーリーグ挑戦が予想されている村上宗隆内野手を「特に応援しているよ」。日本を離れても、良き“兄貴分”として、後輩たちを支えている。

 記者にとっては昨年7月以来、約8か月ぶりの再会だった。「お久しぶりです」。日本を離れても、流ちょうな日本語は健在だった。今季は12試合で0勝3敗、防御率6.92。決して好調と言える成績ではないが、それでも出会った瞬間に笑顔を見せるところに、人柄の良さがにじみ出ていた。

 マクガフにとって2019年から4年間を過ごしたヤクルト、そして日本は特別な存在。2022年オフにメジャー挑戦するときは最後まで悩んだ。コーチ陣に「彼らのおかげで僕は再起して一流の球が投げられるようになった」と昨年の取材で答えたように、感謝を忘れていない。

 ヤクルトのニュースをチェックするのは日課のようなものだ。「ヤマダ(哲人)は怪我から復帰したね」。さらには、3日前の日本時間26日に清水昇投手が登録抹消になったことも知っていた。「実はシミズとも連絡をとっていたんだ。2軍降格になってしまったから、私にいくつかアドバイスを求めてきたんだ」と心配そうに語る。

村上宗隆と「いつも連絡を取り合ってる」…復調に喜びも

 中でも一番気にかけているのは村上のこと。「3、4日前かな。いつも連絡をとり合っているよ。LINEでやり取りしているんだ」。開幕から54打席ノーアーチのスタートだったが、ここまで打率.292、5本塁打、9打点、OPS.915。「ムラカミは復調しているようだね」。「若い頃の彼を4年間見ることができたけど、毎年成長しく姿には感心した」と懐かしそうに振り返った。

 村上の成長は「センパイのアオキサン(青木宣親外野手)がメンター役になってくれた影響もあったと思う」と分析も。さらには「彼のことを考えて、起用したスワローズもいい球団だと思う」とチームへの称賛が止まらなかった。

 もちろん、今はダイヤモンドバックスの一員として、チームの勝利に貢献することが第一。「今は調子が悪いけど、持ちこたえることさえできれば」と前を向く。右腕を支えるのは米アリゾナの日本食。「スコッツデールにある『Hiro Sushi』がお気に入りなんだ」と教えてくれた。

 村上は2025年オフのポスティングシステムでのメジャー挑戦を球団から容認されている。マクガフは今オフにFAになる。日本の後輩たちの活躍を刺激に、34歳となった今でもまだまだ挑戦し続ける。(川村虎大 / Kodai Kawamura)