米誌が大谷翔平とテオスカー・ヘルナンデスの友情について特集

 今季からドジャースでプレーするテオスカー・ヘルナンデス外野手は明るい性格で、チームの盛り上げ役にもなっている。本塁打を放った選手にひまわりの種を投げつける担当でもある。大谷翔平投手とも仲が良く、会話しているシーンがよく見られるが、2人にとって第2言語である英語でコミュニケーションを取ることが多いという。米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」が「ドジャース新加入のショウへイ・オオタニとテオスカー・ヘルナンデスは言葉の壁が妨げになっていない」との見出しで2人の関係を詳細に伝えている。

 ヘルナンデスはドミニカ共和国出身の31歳。大谷に新しい日本語のフレーズを教えてくれるよう日々お願いしているという。仲良くなったキッカケは2021年オールスターゲームで、以降は対戦するたびに挨拶を交わしてきた。昨年4月、エンゼルスの大谷がマリナーズのヘルナンデスに死球を与えた時はドラマチックに謝罪した。ヘルナンデスがドジャースと契約した後、インスタグラムに大谷からチームメートになることができてうれしいという内容のDMが英語で入っていた。

 春季キャンプでは、クラブハウスで2人はすぐに仲良くなろうとした。2人ともお互いの存在があるから新しいチームで居心地が良いという。共に第2言語で意思の疎通を図っている点が珍しい。ヘルナンデスによると、2人の間では通訳のウィル・アイアトン氏を介さない。それよりも英語と大げさなハンド・ジェスチャーや表情でなんとかすることを好む。

「彼は英語がかなり分かるし、僕も同じだ」とヘルナンデス。「でも、時々僕が何か言って、彼がすぐに理解できない時があって、そういう時は自分のやり方で説明しなくちゃならないんだけど、彼が理解しているかが分からない。それは僕らの仕事の一部だと思う。お互いを理解し合って、助け合って、学ぶことが。僕らは言葉を一緒に学んでいる」と語る。

「オオタニのスペイン語はとても上手い」

 ヘルナンデスはブルージェイズでプレーした時は菊池雄星投手と仲が良かった。大谷はメジャーでのキャリアを通じて、多くのスペイン語を話す選手とプレーしている。だが、母国語が異なる選手とこれだけ仲良くなるのはお互いに初めてだ。では、ヘルナンデスの日本語と大谷のスペイン語はどちらの方がうまいのだろうか?

 大谷はヘルナンデスと述べたそうだが、ヘルナンデスは“異議”を唱える。「オオタニのスペイン語はとても上手い。(スペイン語について)多くのことを知っている。混乱した時は聞いてくるんだ。『これどうやって言うの?』『なぜこういう言い方をするの?』『なんでそういう発音なの?』ってね」

 ヘルナンデスはさらに「日本は米国やドミニカとはかなり違うと思う。彼らの文化を知ることができるのはいいこと。それが気に入っている。日本には1度行ったことがある。韓国は2度目のアジア訪問だったが、(アジアは)あまりに違う。アジアの国について興味がある。もっと学びたい」と語る。英語を通じて大谷とヘルナンデスの絆は深まっている。(Full-Count編集部)