Image: Moondrop

つまるところこのスマートフォンは、普段別でHi-Fiプレーヤーやサウンドレコーダーを持ち歩くような人に、オールインワンの製品を提供することを目的としていると考えられるわけですね。

実際にその市場がどれくらいかはわかりません。が、Moondropが製品ページに「商業的には意味を成さないかもしれない」と書きつつも、製品を発売したということはそれなりの市場規模があるのではないかと思います。

スマートフォンとしてのスペック

MIAD01のオーディオ機能はたしかにすごいですが、それを置いておいても、スマホとしてもミッドレンジクラスのものに思えます。

6.7インチのOLEDディスプレイは、最大120Hzのリフレッシュレートに対応するFHD解像度を備えています。これは現在のミッドレンジのスマートフォンとしては平均的かもしれませんが、総合的に悪くないと思いますね。

またMIAD01はMediaTek Dimensity 7050というチップが搭載されています。これは台湾の半導体メーカーのものですが、基本的に中国のスマートフォンに供給されているため、アメリカではあまり注目されていません。

CPU自体は昨年発売された8コアのチップセットで、同シリーズのDimensity 7200を搭載したNothing Phone (2a)と比較すると、かなり優れたパフォーマンスが期待できるでしょう。

さらに、5,000mAhバッテリーで丸一日以上使えるとのこと。ストレージは256GBで、12GBのRAMが内蔵しています。基本的にはメモリやストレージのアップグレードオプションはないようです。

これまで見てきた仕様やデザインに基づくと、MIAD01は非常にユニークなデバイスといえると思います。実際に見て触れたわけではありませんが、Moondropはこのスマホで"ネイティブ"Androidエクスペリエンスを実現していると述べています。つまり、Nothing Phoneのような独自調整されたOSなどは異なるもの、ということです。

その代わりに、独自の空間オーディオアルゴリズムと"内蔵型のオンラインインタラクティブDSP"が搭載されています。

今回は、有名だけどまだニッチな、そんなオーディオ機器メーカーがスマートフォンを発売したというユニークなニュースをお届けしました。

Moondropは、できるだけ少ない遅延で音楽を聴きたいといったオーディオに重きを置いている潜在的なユーザーが多く存在すると考えているようです。おそらくですが、それは正しいと思います。また、携帯端末にイヤホンジャックが必要と考える人にもヒットする可能性もあります。あるいは、MIAD01のレトロクールなデザインにヒットする人もいると思いますね。

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