能登産の「船凍イカ」を加工・販売していた組合が、
イカの不漁や地震による津波などの影響で、5月2日に事業を停止しました。
能登半島地震による倒産は県内で3社目です。
事業を停止し、事業清算の準備に入ったのは、
能登町の「石川県いか釣生産直販協同組合」です。
民間の信用調査会社、東京商工リサーチによりますと、
1982年の創業後、1992年に現在の形の協同組合になりました。
スルメイカを釣り上げた直後に船の中で急速冷凍する「船凍イカ」を
干物などに加工し、ピーク時の2002年には1億9000万円の売上高を計上しました。しかし近年は、外国の漁船による違法操業などを背景に
イカの水揚げ量が減少し、仕入れ価格が高騰するなど、業績が低迷していました。
さらに、能登半島地震で事務所や加工場などが津波や断水の影響を受け、
休業を余儀なくされたことから、事業の継続が困難になったということです。
負債総額は9016万円にのぼるとみられています。
地震の影響で企業が倒産するのは、県内では3社目です。