◇プロバスケットボールB1リーグ・第33節 SR渋谷63−59富山(17日、富山市総合体育館)

 中地区8位の富山グラウジーズは、59−63で同4位のサンロッカーズ渋谷に逆転負けし、リーグワーストタイとなる26連敗を喫した。リーグ全体22位の茨城ロボッツが勝利したため、B2降格圏内となるリーグ23位以下も決まった。会場には立ち見客も含め、満員となる5752人が来場。ホームの平均来場者数は4019人となったが、勝利まであと一歩及ばなかった。庄司和広HCは「たくさん来場していただき、みなさんの声援には感謝しています。富山のブースターに勝利を届けられず、本当に悔しい」と振り返った。

 最近は一方的に敗れる試合も多かったが、大応援に背中を押されて意地を見せた。序盤から気迫のこもった堅守を見せ、ロースコアの展開に持ち込んだ。マンツーマンとゾーンディフェンスを交えながら、日本代表のPF/Cジョシュ・ホーキンソンには2人がかりで徹底マーク。SR渋谷のシュートミスを誘い、互角の展開となった。第4Q終盤には51−51のスコアだったが、ホーキンソンが鮮やかな好シュートを連発し、勝負どころで突き放されてしまった。

 今季はリーグ序盤から故障者が続出した。昨年11月にC/PFエージェー・エドゥが半月板損傷の怪我を負い、SF/PFマイルズ・ヘソンが同12月に故障者リスト入りするなど(現在は復帰)、主力選手が次々と戦線離脱。連敗が続く中、1月末には高岡大輔HCも退任し、桜木ジェイアール・スーパーバイジングコーチがチームの指揮を執る新体制となった。それでも、連敗は止まらず、3月中旬には、元NBAのPF/Cジョナサン・ウィリアムズを補強したが、状況は打開できなかった。

 B1リーグが開幕した2016年秋以来、降格危機を何度も乗り越えてきたが、ついに降格圏から脱出することはできなかった。PG宇都直輝は「ちょっと遅いですが、今日の試合に関しては、しっかり戦えていた。週末の試合はもっと走って、もっとハッスルして、みんなに勝利を届けたい」と前を向く。残り6試合、来季につなげるためにも全力で戦い抜く。(中田 康博)