大相撲の春巡業が25日、千葉・木更津市で行われた。20歳未満の幕下以下力士と飲酒して日本相撲協会から厳重注意を受けた幕内・大の里(二所ノ関)は、元大関の幕内・朝乃山(高砂)らと取って7勝3敗。ぶつかり稽古では志願して約8分間、元大関で幕内の高安(田子ノ浦)の胸を借り、砂まみれになった。

 厳重注意を受けたことが発表されてから、初めての巡業となった大の里は「いろいろありましたけど、巡業に参加させていただいているので、残りもしっかり稽古をしていきたいと思いまして」と説明。館内から拍手や声援も浴び、「自分の中では不安もありましたけど、たくさんの方々の声援をいただいて、すごく身に染みました。ファンの方々の存在が身に染みました」と頭を下げた。

 巡業も残り3日。「砂だらけになって頑張っている姿を見ていただいて、信頼を取り戻すことが一番。必死に稽古するだけです。土俵の上でしっかり頑張りたいです」と語った。

 大の里は日体大時代に2年連続アマチュア横綱に輝き、昨年夏場所で幕下10枚目格付け出しデビューした。今年1月の初場所の新入幕から2場所続けて11勝をマーク。春場所は新入幕優勝を飾った尊富士とV争いを演じた。夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)では新三役昇進が確実になっている。