◆米大リーグ ドジャース―ブレーブス(4日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が、ロバーツ監督に“高級車”をプレゼントしていたことが4日(日本時間5日)、分かった。

 指揮官は試合前の取材で日米メディアに自ら切り出した。「私は昨日、ギフトをもらったんだよ。私のドジャースでの記録をとても近いうちに破ろうとしている日本生まれのプレーヤーが、ギフトを持ってきたんだ。『ポルシェ』だ」。突然の出来事に報道陣はどよめいた。

 これまで日本出身の選手で、ド軍在籍時の最多本塁打は日本人の母を持ち、沖縄県で生まれたロバーツ監督の7本だった。だが、今季加入した大谷が開幕から猛追し、23日(同24日)の敵地ナショナルズ戦で王手をかける6号、26日(同27日)の敵地ブルージェイズ戦でタイ記録の7号をマークした。

 現地番記者の間では、取材の中でロバーツ監督にこの話題を振り、指揮官が冗談で返すというやりとりが最近の定番となっていた。残り1本に迫った先週のワシントンDCでは「(大谷が)記録を抜いたらポルシェをもらうのはどう?」という問いかけに「それはいい考えだね(笑い)」と話していたが、その会話を大谷が聞きつけたのか、サプライズで“実現”した形だ。

 昨年12月。ド軍に移籍した大谷は背番号17を譲ってくれたケリー夫妻に、自身がアンバサダー契約を結ぶ高級車のポルシェを贈ったことが話題となった。そんな経緯もあり、報道陣の期待は高まったが「翔平はナイスな小さなポルシェ(おもちゃ)を持ってきてくれたよ」とロバーツ監督は爆笑。「確かに車を買ってくれたけど、私はどんな車種かまでは言っていなかったようだ(笑い)」と“いたずらっ子”の大谷らしいアメリカンジョークがついていた。

 「こうして話している最中もその車は監督室の机の上にある。翔平はニヤッとしながら監督室にやってきたよ」と当時の様子を説明した指揮官。現地記者から「監督の記録を破ったら本物のポルシェをくれるんじゃないですか?」と聞かれると「ハハハ、そんなことは誰にも分からないよ」と高笑いしていた。