◆女子アジアクラブ選手権 ▽決勝 三菱重工浦和2―1仁川(10日、浦和駒場スタジアム)

 24―25年シーズンから始まる女子版アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のプレ大会決勝が行われ、三菱重工浦和が仁川(韓国)を下し、クラブ史上初めてアジア女王となった。

 韓国女子リーグ11連覇中の仁川は、三菱重工浦和に一歩及ばずに敗れた。元なでしこFW田中陽子(30)が所属する韓国の強豪は、5バックで守りを固めた前半13分、三菱重工浦和のミスからFイ・ソヒが約25メートルの距離からミドルシュートを決めて先制。しかし、前半のうちに逆転を許した。

 キム・ウンスク監督は「監督に就任して初めての大きな国際大会だった。(1次リーグを)勝ち抜いてきて、こういう結果になったのは残念。相手は勝ちにふさわしかったし、学ぶことがあった。叶うならもう一度、ベストのコンディションで浦和とやってみたい」と振り返った。

 韓国女王にふさわしく細かくパスをつないで揺さぶるなど、完全アウェーでも真っ向勝負を挑んだ。前半はスカウティングから守りを重視したが、後半は4バックに変更。ゴール前に迫るシーンも作るなどした。

 24―25年シーズンからは、女子版ACLが正式にスタートする。指揮官は「アジアの女子サッカーに浦和、仁川があると示すことができた。日本と韓国が引っ張っていければ」と、女子サッカーの盛り上げを誓っていた。