◆ラグビー・関西大学春季トーナメント▽1回戦 同大88―3(前半31―3)中京大(12日・同大京田辺グラウンド)

 昨秋の関西大学Aリーグで最下位(8位)に沈んだ同大が、OBの酒井優ヘッドコーチ(HC、43)がチームを率いる新体制(監督は中尾晃氏)で公式戦初戦に臨み、中京大から14トライ(9G)を奪い大勝した。

 同大は前半5分にPGで先制されるも、10分に敵陣ゴール前ラックから右へ展開し、CTBファイアラガ義信ダビデ(2年)=常翔学園=が逆転トライ。続く14分にはフッカー荒川駿(2年)=東海大大阪仰星=が密集からトライを挙げるなど、前半だけで5トライを奪い、主導権を握った。後半も攻撃の手を緩めることなく9連続トライ。ディフェンスでもダブルタックルで相手の大柄な外国人選手を食い止めるなど、中京大をノートライに抑えた。

 初陣を飾った酒井HCは「前半は私も選手も硬かった。後半はボールが動き出したが、あれを最初から出来れば」と苦笑い。「相手をノートライに抑えたことは評価できる」と手応えを得た。

 同大は昨季、創部以来ワーストとなるリーグ7戦全敗で最下位。2010年以来の出場となった入れ替え戦で、Bリーグ1位の大体大に勝ってAリーグ残留を決めた。2季率いた宮本啓希監督は退任。17年間コーチを務めた酒井氏がHCに昇格した。全国大学選手権V4度、関西大学AリーグV最多48度を誇る名門が、リベンジへの一歩を踏み出した。

 同大は26日、たけびしスタジアム京都で行われる準々決勝で昨季王者の京産大と対戦する。