能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島市門前町の曹洞宗(そうとうしゅう)大本山總持寺祖院は15日、約6カ月ぶりに一般拝観を再開する。山門を開放し、庭から法堂(大祖堂)や仏殿、座禅堂、伝燈院の各建物を巡ることができる。

 地震前は、山門に向かって右側の受付から回廊を通って仏殿や法堂などへ向かうことができたが、回廊は損傷したままのため通ることができない。拝観は無料で、当面の間は午前9時〜午後3時とする。

 関係者が園内通路のひび割れに砂利を敷くなどして準備を進めていた。一方、法堂は屋根の修繕工事が終わっておらず、境内の石灯籠は倒れたままとなっており、髙島弘成(こうじょう)副監院(かんにん)(51)は「惨状を知ってもらうことも重要。拝観を再開し、少しでも日常が戻っていることを実感してほしい」と話した。

 總持寺祖院は国登録有形文化財17棟を含む33棟の建物全てで被害を受けた。再開に合わせ、復興祈願の御朱印の販売も始める。