沖縄の焼き物「やちむん」に出合う「星のや沖縄」2泊3日の旅|おすすめモデルコース

「やちむん」とは沖縄の言葉で焼き物のこと。400年以上もの歴史を誇る伝統工芸であり、日用品やシーサーなど日々の暮らしに息づいています。ぽってりと厚みのある形状や大らかな絵付けの印象がありますが、繊細な造形やカラフルな絵柄など多種多様で奥深いのがやちむんの世界。沖縄本島中部の読谷村には焼き物の工房が集まる「やちむんの里」があり、観光スポットとして人気です。
「星のや沖縄」は、やちむんの里から車で15分ほどの海岸沿いに広がるラグジュアリーリゾート。やちむんをはじめ沖縄の文化や歴史を取り入れた唯一無二の滞在が叶います。海辺で暮らすように過ごし、個性豊かなやちむんや現代ガラスの作品など沖縄の工芸に触れる旅はいかがでしょうか。

モデルコースのポイント

  • 琉球文化と沖縄の美食を満喫する滞在
  • 「やちむんの里」で作家の世界に浸る
  • 「壺屋やちむん通り」でお土産探し

<1日目>

  • 1星野リゾート バンタカフェ
  • 2星のや沖縄

<2日目>

  • 3やちむんの里
  • 4CLAY Coffee & Gallery
  • 5陶器工房壹(いち)
  • 6HIZUKI

<3日目>

  • 7OLU Grill(オールーグリル)
  • 8壷屋やちむん通り

1日目

那覇空港

車で約60分(星のや沖縄の駐車場利用)

13:00 星野リゾート バンタカフェ

サンゴ礁の海を見晴らすカフェで絶景ランチ

海を近くに感じる「海辺のテラス」。琉球畳をモチーフにした床に座布団が置かれ、居心地の良さは抜群

読谷村の入江沿い、「イユミーバンタ(魚を見る崖)」の上に立つ国内最大級の海カフェ。サンゴ礁が広がる浅い海「イノー」を望み、自然の地形を活かした4つのエリアを備えます。水平線を見渡す「大屋根デッキ」、浜辺へと続く斜面にある「海辺のテラス」、自生植物と大岩に囲まれた「岩場のテラス」など、どこで過ごすかは気分まかせ。波音が響く非日常の空間でゆっくりくつろげます。
沖縄のソウルフード「ポークたまごおにぎり」や、ゴーヤがアクセントの「うちなーピザトースト」など、メニューはご当地色豊か。ドリンクは沖縄伝統のぶくぶく茶から発想した「ぶくぶくジュレソーダ」がおすすめです。

星野リゾート バンタカフェ
  • URL:https://banta-cafe.com
  • 住所:沖縄県中頭郡読谷村儀間560 MAP
  • 営業時間:10:00〜日の入り1時間後(L.O. 日の入り)
    土・日曜・祝日、4月27日〜5月6日は8:00〜
  • 定休日:無休
  • TEL:098-921-6810
  • メモ:営業日や営業時間は都合により変更の可能性あり

徒歩すぐ

15:00 星のや沖縄

「グスクの居館」で叶える至福の沖縄ラグジュアリー

沖縄の史跡から着想を得た「グスクウォール」に囲まれた海岸沿いのリゾートは、全客室がオーシャンフロント。敷地内にはインフィニティプールやアクティビティを楽しめる道場、南国の草花が色鮮やかな庭や畑が点在。客室をはじめ館内の至る所で、やちむんに親しむ滞在が待っています。

施設サイト
予約サイト
おすすめの客室

ハル

オーシャンフロントで、海を近くに感じる低層仕様。「土間ダイニング」があり、やちむんのカップや「琉球紅型(びんがた)」の壁紙など沖縄の伝統工芸が彩ります。客室「ハル」の魅力は海へと突き出た「テラスリビング」。時間ごとの海の表情に出合える贅沢な空間です。

15:30 「海辺のひととき」

沖縄古来の「ぶくぶく茶」でリラックスタイム

さんぴん茶の入ったマカイ(茶椀)に盛られた泡はまるで雲のよう。琉球菓子「ちんすこう」をお供に

赤瓦の屋根、縁側を備えた平屋の道場では、沖縄伝統の「ぶくぶく茶」が楽しめます。煎り米を煮詰めた「煎り米湯」とさんぴん茶を泡立てると、フワフワの泡がたっぷり。ぶくぶく茶の歴史に耳を傾けつつ、癒やしのお茶を堪能しましょう。

18:30 「宵の座」

夕焼けに包まれた空間で伝統芸能を観賞

琉球空手では「型」の紹介を交えつつ演武を披露。中でも二人で相対して行う「組手」は息を呑む迫力

夕暮れ時にプールサイドで披露されるのが、琉球王朝時代より受け継がれる伝統芸能。華やかな琉球舞踊、独特の節回しの歌三線、気迫に満ちた琉球空手の演武を日替わりで開催。滞在の中で様々な伝統芸能に触れられます。

19:00 プール

海にいるようなインフィニティプールでサンセットに感動

加温式のプールは一年中適温で24時間利用可。夜は水中照明でライトアップされ、幻想的な趣

海へと開かれたプールは夕陽で一帯が赤く染まると、まるで海や空に溶け込んでいくよう。水深の異なる4つのエリアに分かれ、服のまま楽しめる浅瀬には椅子も点在。プールサイドにはデイベッドもあり、思い思いにトワイライトタイムを過ごせます。

19:30 夕食「ダイニング」

健やかな美へと導く「琉球ガストロノミア〜Bellezza〜」

牛フィレ肉の月桃包み焼き(コース一例、季節で異なる)。イタリア各地の技法を用いて、五感に響く料理を提供

美と食の融合をテーマに、古来より沖縄で息づく「クスイムン(医食同源)」を取り入れた全9品。旨みや栄養素など沖縄特有の食材の可能性を追求した、美を育む料理が次々登場。作家の個性あふれるやちむんの器が、地場の味覚を引き立てます。

2日目

07:00 「朝の鍛錬深呼吸」

海を眺めながら目覚めのストレッチ

オーシャンビューの開放的な空間で深呼吸すれば、身体も心もすっきり

翌朝は道場へ向かい、琉球空手の型を取り入れたストレッチに参加。4拍で息を吸い8拍で吐きながら身体の各部位を意識して行うことで、全身の凝りをほぐします。ストレッチ後は身体が温まり、気分もリフレッシュできます。

07:30 朝食「ダイニング」

身体が喜ぶ朝食でエネルギーチャージ

シチリア風サラダ、フリッタータとポーチドエッグ、ソーセージ、4種類のパンなど彩り鮮やかな「シチリア朝食」

朝食は光が差し込む開放的なダイニングで。まずはカウンターに並ぶ、フルーツやハーブをブレンドした目覚めのジュースをどうぞ。沖縄名物を揃えた「琉球朝食」と、野菜やフルーツたっぷりの「シチリア朝食」から選べます。

車で約15分

10:15 やちむんの里

緑豊かな里を巡って自分好みの器探し

青空に赤瓦が映える「読谷山焼共同窯」。年に数回火入れがあり、作品は共同売店で販売

村の各地に70以上の窯元がある読谷村。中でも「やちむんの里」は19の工房が集うやちむんの一大産地です。里内には工房の他、ギャラリーやセレクトショップなどが点在。工房や作家によって作風も様々なので、伝統的な器や斬新な絵柄など個性あふれる作品に出合えるのが魅力です。
里を散策していると目に留まるのが、赤瓦の屋根に石積みの壁を備えた「読谷山焼共同窯」。1980年(昭和55年)に4名の陶工によって築かれた9連房の登り窯で、里のシンボルといえる存在です。
職人の手仕事によって生まれるやちむんは、一つとして同じものはありません。ゆっくりと里を巡って、自分だけのやちむんを見つけてみてはいかかでしょうか。

やちむんの里
  • URL:https://www.yomitan-kankou.jp/tourist/watch/1611319504/
  • 住所:沖縄県中頭郡読谷村座喜味2653-1 MAP
  • 営業時間:工房により異なる
  • 定休日:工房により異なる
  • 入場料:入場無料
  • TEL:098-982-9216(読谷村役場商工観光課)

やちむんの里駐車場から車で約1分または徒歩約5分

13:00 CLAY Coffee & Gallery

ギャラリーカフェのランチと自家焙煎コーヒーでひと休み

ランチの「ビーフカレー」(サラダ・ドリンク付)1,700円、「ベイクドチーズケーキ」590円

やちむんの里にある4窯元の共同窯「読谷山焼 北窯」の親方・松田共司(きょうし)さんプロデュースによるギャラリー兼カフェ。コンクリート打ちっぱなしのシックな空間に、伝統をふまえた力強さとモダンな美しさを併せ持つ名工の作品が並びます。
カフェではハウスブレンド「clay」など自家焙煎のコーヒー、ビーフカレーやタコライスなどのランチ、スイーツをオリジナルの器で提供。沖縄県産をはじめ厳選した素材を取り入れたランチやスイーツとともに、器の使い心地を体感できるのも魅力です。食後はギャラリーで心惹かれるやちむん探しも楽しみ。コーヒー豆の購入やギャラリーのみの利用も可能なので、ぜひ立ち寄ってみてください。

CLAY Coffee & Gallery
  • URL:https://www.claycoffeeandgallery.com/
  • 住所:沖縄県中頭郡読谷村座喜味2648-7 MAP
  • 営業時間:ランチ11:00〜14:00(L.O.13:30)
    カフェ14:00〜17:00(L.O.16:30)※土曜は〜16:00(L.O.15:00)
    モーニング9:00〜11:00(L.O.10:30)※土曜のみ
  • 定休日:日・木曜

車で約10分

14:00 陶器工房壹(いち)

古陶への敬意をふまえ、今の沖縄を映す陶芸家のギャラリー

「ペルシアン・ブルー」「染付」「mintama」などシリーズ作品も充実。奥は琉球王朝時代のチューカー(急須)を参考にした茶器

海を望む丘にたたずむのは、京都から移り住み約40年沖縄を見つめてきた陶芸家・壹岐幸二(いきこうじ)さんの工房。2階にギャラリーがあり、作品を購入できます。琉球王朝時代の陶器の造形美を追求しつつ、作品に込めるのは「沖縄の息吹」。沖縄の歴史や自然、人の営みを映す作品は、ひと目で心奪われるほど生命力に満ちています。
工房設立時から手掛ける「染付」は、コバルトの大胆な絵付けが白化粧に映える定番シリーズ。「ペルシアン・ブルー」は沖縄の海や空を溶かし込んだような青のグラデーションが印象的です。他にも「WAKUTA」「mintama」など現代のライフスタイルになじむシリーズを展開。壹岐さん個人の作品も必見です。

陶器工房壹(いち)
  • URL:https://toukikoubou1.com
  • 住所:沖縄県中頭郡読谷村長浜925-2 MAP
  • 営業時間:9:00〜18:00
  • 定休日:日曜不定休
  • TEL:098-958-1612

車で約5分

15:00 HIZUKI

ガラスが織りなす光と影の美しき世界

展示内容は季節等に応じて変動。「佇まいの美しき器やもの」をコンセプトに陶器や木工品なども展示販売

ギャラリーの扉を開けると目に飛び込んでくるのは、淡いきらめきを放つガラス作品の数々。ガラス作家として多くのファンを魅了するおおやぶみよさん主宰の工房・ギャラリーには、遠方からも訪れる人が後を絶ちません。グラスやプレート、ランプシェードなどギャラリーに並ぶ作品は、吹きから仕上げまで全工程をおおやぶさんが一人で制作。気泡を宿したアンティークのような印象の作品は、手にしっとりなじんで温かみがあり、長く大切に使いたくなります。
一つ一つ趣の異なる作品は、ギャラリーに差し込む日差しで刻々と表情が変化。光によって生まれる影もアートの様で、ガラスの魅力に改めて気づかされます。

HIZUKI
  • URL:https://www.hizuki.org/
  • 住所:沖縄県中頭郡読谷村渡慶次273 MAP
  • 営業時間:10:00〜17:00
  • 定休日:日曜
  • TEL:098-958-1334

車で約5分

19:00 夕食「ギャザリングサービス」

夕景を眺め、出来たて料理を味わう贅沢なひととき

夕焼けでグラデーションに染まる空と海が、美食に華を添える

夕食は、シェフが下準備した料理が客室に届けられる「ギャザリングサービス」で。バリエーション豊富なアラカルトの他、和食、洋食、しゃぶしゃぶのセットも用意。好きなタイミングで仕上げて、いつでも出来たての料理が楽しめます。

3日目

08:30 朝食「インルームダイニング」

プライベート空間でゆったりモーニング

沖縄の県魚・グルクンの焼き魚、もずくの出し巻き卵など郷土色豊かな「和朝食」

ゆっくりしたい朝は、客室で楽しめる「インルームダイニング朝食」がおすすめです。和食と洋食の2種類から選べて、どちらも沖縄の旬の食材がたっぷり。爽やかな潮風と心地よい波音、地場の豊かな恵みが朝の身体と心を満たします。

11:50 星のや沖縄をチェックアウト

徒歩すぐ

12:00 OLU Grill(オールーグリル)

オーシャンビューで味わう、肉厚パティの絶品バーガー

看板メニューのオールーバーガーの他、沖縄らしいラフテーやパイナップルが入ったメニューも

入江沿いの海カフェ「星野リゾート バンタカフェ」に併設する、全席オーシャンフロントのグリルレストラン。厳選した肉やシーフードを薪の強火で焼き上げる本格グリル料理を、海を眺めながら堪能できます。
おすすめはランチ限定のハンバーガー。看板メニューの「オールーバーガー」は薪焼きのジューシーなパティ、レタス、トマトをこんがり焼いたバンズでサンド。全6種類のラインナップで、テイクアウトもできます。
スパイシーなカレーに粗挽きハンバーグ、チーズ、ポーチドエッグがのった「グリルハンバーグカレー」もファンの多い一皿。デザートは、マンゴーソースを添えた濃厚な「ベイクドチーズケーキ」が人気です。

星野リゾート オールーグリル
  • URL:https://banta-cafe.com/olu-grill/
  • 住所:沖縄県中頭郡読谷村儀間560 MAP
  • 営業時間:12:00〜14:30(L.O.14:00)、17:00〜21:00(L.O.20:00)※ディナーは予約優先
  • 定休日:無休
  • TEL:098-921-6811
  • メモ:営業時間は変更の場合あり

車で約60分

14:00 壷屋やちむん通り

歴史が香るやちむん通りでお土産選び

約400mの石畳の通りに50軒ほどが立ち並ぶ。やちむんも器やシーサー、アクセサリーなど店舗により個性豊か

琉球王朝時代に島内の窯場が集められ、300年以上の歴史を重ねてきた焼物の地・壺屋。沖縄の昔ながらの風情が残る石畳の通りには、「壺屋焼」の窯元の直営店やセレクトショップ、カフェなどが軒を連ねます。
壺屋焼は厚くぽってりとしたフォルムと素朴な風合いが魅力。ショップには土の質感を感じる器や大胆な絵柄の皿など多彩な作品が並び、やちむん探しに胸が躍ります。
通りには店舗の他にも、壺屋焼の博物館や登り窯など見どころが点在。すーじぐゎー(路地)の散策も楽しみの一つで、脇道を入ると赤瓦の屋根や緑に覆われた石垣など、情緒あふれる街並みに出合えます。

壷屋やちむん通り
  • 住所:沖縄県那覇市壺屋 MAP
  • 営業時間:店舗によって異なる
  • 定休日:店舗によって異なる
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