移住地の下見にオススメが各自治体にある移住体験施設。地域のことがわかるし、出会いもあり、安いといいことずくめで、利用しないともったいないのだ。長野県須坂市では、市街地を代表する観光スポット「臥竜公園」から車で約5分のところに、教員住宅を利用した移住体験ハウスを用意している。スピード移住を実現する「信州須坂モデル」と組み合わせて、就職活動や学校見学、物件の内覧などに活用しよう。
掲載：2024年3月号
※情報は2024年1月中旬時点のものです。
詳細は、須坂市政策推進課へお問い合わせください。
長野県須坂市（すざかし）
長野県北東部のなだらかな扇状地に広がる須坂市は、市街地を果樹園が取り囲む自然豊かなまちだ。江戸時代には須坂藩主の館町（陣屋町）として、また明治から昭和にかけては製糸業で栄えた。写真はサクラの名所「臥竜（がりゅう）公園」で、4月には「さくらまつり」が開催される。東京から関越自動車道・上信越自動車道経由で約2時間40分。
須坂の等身大の住宅で、移住生活をリアルに体験
日当たり良好な居間でくつろぐ地域おこし協力隊の北さん家族。「ここに滞在して、先輩協力隊員に仕事の話を聞くなどしました」。
須坂市の中心部から車で約10分。広域農道・北信濃くだもの街道沿いには、果樹園や畑、住宅などが点在する牧歌的な風景が広がっている。信州の伝統野菜「八町（はっちょう）きゅうり」の畑に囲まれて立つ平屋が「移住体験ハウス」だ。
建物はコンパクトに見えるが、3DKのゆったりした間取り。南向きの２部屋は日当たりがよく、大きな窓の外には開放的な風景が広がる。家具・家電、こたつ、調理器具、寝具まで揃い、不便なく滞在できる。
「ハウスにはお風呂もありますが、周囲には『湯っ蔵んど（ゆっくらんど）』をはじめとしたさまざまな温泉施設があるので、そちらを利用する方が多いようです」と、須坂市の政策推進課信州須坂移住支援チームの荒井慎太郎さん。
須坂市への移住を決め、仕事を考える段階でこの体験ハウスを利用した北直樹さんに話を聞いた。
「現在、地域おこし協力隊として空き家バンクの仕事をしていますが、造りや築年数、雰囲気など、この家のようなタイプの空き家が須坂には多いんです。だからこそ、よりリアルな等身大の須坂生活を体験できると思います」（北さん）
体験ハウスの利用条件は、市に移住相談をしている人。
「ここを拠点にして、仕事の面接や職場見学、保育園・学校見学、空き家バンクの内覧など、移住へ向けての具体的な一歩を踏み出すことができます。駅やスーパー、病院などの生活利便施設がコンパクトに集まる便利さも実感してもらえると思います」（荒井さん）
長野県須坂市「移住体験ハウス」は、スーパーや温泉、動物園へも近い
【体験施設データ】
料金：1人1泊1000円
利用できる期間：1泊2日〜7泊8日（目安）
本気度★★★（現地への移住を検討している人のみ利用可）●間取り：3DK●アクセス：上信越自動車道須坂長野東ICより車で約9分■特徴：須坂市と小布施町を結ぶ広域農道沿いに立つ元教員住宅で、移住体験ツアーや職場見学などに利用できる。家具や寝具のほか、こたつやファンヒーター、エアコンなども用意されている。カピバラが人気の須坂市動物園、臥竜公園、蔵の町並みなどへ車で約5分。
お問い合わせ：須坂市政策推進課 ☎026-248-9017
「移住体験ハウス」についての詳細はこちら⇒ijutaikenhouse_riyoannai.pdf (city.suzaka.nagano.jp)
北東に面した部屋。夏は涼しく、快適に過ごせる。
窓から見えるリンゴ、ブドウ、八町きゅうりなどの畑。のどかな風景だが、市街地へは車で約10分。
キッチン。炊飯器や冷蔵庫、電子レンジ、調理器具、皿など一通りの生活用品が揃う。
風呂は給湯式。車で5〜10分圏内にある複数の日帰り温泉を利用するのもオススメ。
【周辺のオススメスポット】
臥竜公園内にある須坂市動物園の人気者カピバラ。冬は温泉に入る姿を見ることができる。
長野県須坂市の移住について
⇒移住応援サイト／須坂市ホームページ - 長野県須坂市
長野県須坂市の「仕事」と「家」をセットで支援する「須坂モデル」について
⇒最短2カ月で信州に「会社員移住」！「仕事と家」をセットで支援【長野県須坂市】
文／はっさく堂 写真／村松弘敏 写真提供／長野県須坂市
