三重労働局は9日、運送会社「高橋運輸」(四日市市波木町)と飲食料品小売会社「マインド」(鈴鹿市野町東)が、雇用調整助成金などを不正に受給していたと発表した。

 同局によると、両社とも令和2年から昨年にかけ、従業員が休業したとする虚偽の申請書類を同局に提出。高橋運輸は約3770万円、マインドは約4190万円を不正に受給した。

 同局の職員が両社の申請書類に不審な点があることに気付いて不正が発覚した。高橋運輸は既に全額を返還。マインドは一部を返還済みで、全額を返還する意思を示しているという。

 同局は4年度以降、県内で62事業所の不正受給を確認。不正受給の総額は10億9千万円に上る。同局は「今後も調査によって不正を確認した場合は事業所名を公表する」としている。