店舗集客や販促を目的とした企業のOMOアプリの開発やマーケティング支援を手掛けるアイリッジ(東京都港区)は「店頭お買い物体験に関する調査」を実施した。店頭の買い物で困ったことの1位は「レジ待ちの長さ」で、特に高齢男性に苦手な人が多かった。

●店頭の買い物で体験したことがある「困ったこと」(性・年代別)

 店頭の買い物で体験したことがある困ったことの1位は「レジ待ちの長さ」で、2位以下は「商品の場所探し」「品切れ」が続いた。

 「レジ待ちの長さ」の回答は年齢が上がるほど多くなり、シニア層では若者層の2倍近い回答が集まった。60代では男女で10ポイント近い開きがあり、男性の方がレジ待ちに苦手意識があることが推測される。

 若者層で回答が多かったのは「決済手段の少なさ」で、シニア層の2倍近い回答が寄せられた。「商品の口コミが知りたい」ニーズは若い男性ほど多く、10代と60代では10倍の差がついた。

●店頭での買い物やサービス利用でのアプリ利用経験

 店頭での買い物やサービス利用時に、ポイントやクーポン、予約、支払いなどでアプリを利用した経験がある割合は72.7%と、7割を超えていた。

 男女別では女性の利用率が高く、全年代で7割を超えている。50代を中心に中高年層の利用経験が多く、店頭でのアプリ利用が浸透していることが分かった。

●店舗の中で使ったことのあるアプリの機能(性別)

 店舗の中で使ったことのあるアプリの機能では「順番待ち(整理券)」「来店予約」「来店スタンプ」「モバイルオーダー」など、店舗で並ばない、待たないためのサービス利用率が高い傾向があった。

●買い物体験が変わったデジタルサービス(性・年代別)

 店舗での接客やサービルのデジタル化で買い物体験が変わったと感じることを聞いた。「楽天などのポイントが貯まる」「アプリでポイントを貯めたり使える」など、ポイントへの価値を感じている人の割合は年齢が上がるほど高くなることが分かった。

 「モバイルオーダー」「アプリからの来店予約」などのタイムパフォーマンスを向上する機能に価値を感じている人は若い世代に多かった。「セルフレジ」で体験の変化を感じている人は女性のほうがやや多く、10代女性では際立って高い割合となった。

 調査は15歳以上の男女を対象に2月13〜19日にインターネットリサーチで実施した。サンプル数は4840人。