陸前高田市の旧米崎中仮設住宅団地で避難生活を送った市民らは13日、同市米崎町の陸前高田グローバルキャンパスで「同窓会」を初めて開いた。東日本大震災後、多くの時間を共に過ごした約50人が集合。久々に再会した仲間と思い出話に花を咲かせ、元気な姿で再び集まろうと誓い合った。

 参加者は海に向かって黙とうをささげた後、仮設住宅跡に整備された震災伝承施設「3・11仮設住宅体験館」を見学。「懐かしいな」「こんなに狭い所によく暮らしていた」と互いに支え合った当時を思い起こした。満開の桜の下、写真や動画を見ながら仮設での日々を笑顔で語り合った。

 同仮設(18棟89戸)では最大267人が避難生活を送り、19年下半期に退去が完了した。災害公営住宅に移った人や住宅を自力再建した人など状況はさまざま。震災から13年がたち、環境が変わっても人のつながりを大切にしたいと、初代自治会長の金野広悦さん(75)が中心となって企画し、開催が決まった。