バトントワリングチームに所属する教え子の10代男子選手にわいせつな行為をしたとして、京都府警捜査1課は29日、強制わいせつ容疑で、元指導者の小城桂馬容疑者(40)を逮捕した。「事実に間違いありません」と容疑を認めているという。

 小城容疑者は海外に渡航し連絡が取れなくなっていた。29日午後、オーストラリアから関西国際空港に帰国したところを逮捕され、同日午後3時半ごろに府警南署に車で入った。同容疑者は白い服にマスク姿で、終始うつむき加減だった。

 逮捕容疑は昨年2月26日午前9時半〜10時ごろ、京都市南区の当時の自宅で、高校3年生だった男子選手の下半身を触るなどわいせつな行為をした疑い。

 同課によると、昨年10月に男子選手から被害届が出された。逮捕状が出たことを受け、外務省は今年3月、小城容疑者に対し、5月1日までに旅券を返納するよう命じていた。

 バトントワリングの統括組織「一般社団法人日本バトン協会」(東京都台東区)によると、男子選手側が被害を申告し発覚した。小城容疑者はその後、協会を自主的に退会。協会は昨年7月、弁護士3人から成る外部調査委員会を設置した。解決に向け話し合いが進む中、小城容疑者は同月ごろに出国した。

 小城容疑者が所属していたチームの責任者らは「プライベートで起きたことで、退会者について話を聞くことはない」などとして、選手側への対応を拒否していたという。協会は昨年12月、不適切な対応だったと認め、責任者らを会員資格停止処分とした。