歌い手のAdo(21)が4月27日、28日に東京・国立競技場で女性ソロアーティストとして初となるワンマンライブを開催した。同ライブは14万人以上の観客を動員する巨大イベントとなった。しかし、一部の観客からは《国立競技場が今まで行った会場の中でダントツでクソ会場だった 演出最高だったのに音響がゴミ過ぎる》などと、会場の音響に対する不満の声があがっていた。

音響問題が大きく取り沙汰されるのは、それだけ今回のライブにおけるAdoへの期待値が高かったということかもしれない。実際、観客からはこんな声も。

《3階横側(Adoさんが向かって歩いて来た正面近く)だったけど、生歌えげつないなぁって思いつつも、音かなり小さくない?マイク小さい?Adoさんのライブはいつもこんな感じなの?とは薄々思ってたから、これでやっと私だけじゃなかったんだって理解できた 歌唱力お化けなのに、音響がこれは勿体ないなぁ》

近年、SNSの普及でライブの感想はすぐに拡散され、アーティストが評価されるようになった。では、果たして現在ライブパフォーマンス、特に歌声をもっとも支持されている女性アーティストは誰か。

そこで、本誌は20代〜60代の男女500人にアンケートを実施し、ライブやテレビの音楽番組などでの「生歌がうまい/下手」と思われている女性アーティストについて調査を行った。本稿では「生歌がうまいと思う女性アーティスト」の調査結果を紹介する。なお、アンケートは2023年の年間Billboard JAPANトップ・アーティスト・チャート“Artist 100”にランクインした女性ボーカルから選択する形式とした。

まず第3位に選ばれたのはYOASOBI。YouTubeの楽曲チャートで世界1位を獲得し、全世界的なヒットとなった「アイドル」を朗々と歌い上げる女性ボーカルのikura(23)の歌唱力に支持が集まっていた。

《音程の上下や曲調の変化が激しい「アイドル」をしっかり歌えていたから》 《ライブを見に行きました。めちゃめちゃ心に響きました》 《声が聞き取りやすい、綺麗》

続いて第2位は4月にデビュー25周年記念のベストアルバムを発売した宇多田ヒカル(41)だ。今年に入って音楽番組へ精力的に出演しており、1999年のヒット曲「First Love」を24年ぶりにテレビで披露したが、色褪せない歌声を評価する声が多かった。

《デビューの時から、自作の音程を掴みにくい曲を歌いこなしているから》 《昔ライブに行った時、他のアーティストとは明らかに違った》 《生放送でもCD音源みたいな歌声だったから》

そして、第1位に輝いたのは4年連続で「NHK紅白歌合戦」の紅組のトリを務めているMISIA(45)。7月には令和6年能登半島地震の被災地復興支援ライブに出演する予定だ。歌に魂がこもっていると意見が多く、全世代から支持を得ていた。

《生歌を聞いたことがあり、感動した。魂のこもった歌で見事でした》 《技術と声量も圧倒的だけど、そんな表面的なことより何よりも圧倒的なのが、全身全霊、魂が歌にこもっているから。一つ一つの言葉がしっかり届いてくるし、歌に込められた思いや情景が伝わってくる》 《普段の歌声も素晴らしいですが、今回の能登震災でアカペラで歌っていた姿をみて、歌声が素晴らしく鳥肌が立ちました、感動》

なお、冒頭のAdoは5位という結果で《声の迫力がすごい》《難曲を番組やライブで歌っているから》などのコメントが寄せられていた。