岩佐歩夢プロデュースのイベント『スーパーフォーミュラキャラバン in ジャズドリーム長島』が、4月20日と21日の2日間にわたって三重県桑名市の三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島で開催。様々なゲストを招いてのトークショーの他、子どもたちとの座談会なども行なわれた。

　昨年まではFIA F2に参戦し、F1の参戦に必要なスーパーライセンス発給要件を満たした岩佐。今季は日本に戻ってスーパーフォーミュラにフル参戦しつつ、レッドブルF1のミルトンキーンズのファクトリーでシミュレータドライブを担当。先日のF1日本GPでは、F1公式セッション初ドライブを果たした。

　そんな岩佐がプロデュースした今回の『スーパーフォーミュラ』キャラバンには、Honda鈴鹿硬式野球部キャプテンの長野勇斗選手、タレントや女優として活躍するF1ファンの沢口愛華、プロフィギュアスケーターでワンメイクレース参戦経験ももつ無良崇人、世界ラリー選手権や全日本ラリー選手権にコ・ドライバーとして参戦するタレントの梅本まどからがゲストとして登場し、トークショーが繰り広げられた。また、訪れた子どもたちと車座になって話す座談会の機会なども設けられた。

　しかしレーシングドライバーの岩佐が、どうしてイベントをプロデュースしたのか？　それについて岩佐は、次のようにコメントを寄せた。

「今回のイベントを企画したきっかけは、モータースポーツの楽しさや魅力に触れて、多くの人にファンになっていただきたいということがひとつ。もうひとつは、昨年まで海外でレースをしてきて日本に戻り、まだまだ岩佐歩夢の認知度が高くないということを実感していて、それをなんとかしたいと思ったことです」

「F1を目指す以上、日本の皆さんから応援してもらいたい、F1に行くところから皆さんに応援していただきたいと思っています。そうした思いを関係者の方々に伝え、ご協力をいただけることになりました。これまでモータースポーツに触れたことがない方にも楽しんでいただけるよう、サーキットではない場所でやることにも意味があったと思っています」

　そう語った岩佐。特に子どもたちとの座談会については、とても感銘を受けたようだ。この座談会では子どもたちから、『好きな食べ物やクルマはなんですか』といったものから、『レッドブルジュニアチームに入るにはどうしたらいいか教えてください』という具体的なものまで、様々な質問が投げかけられたという。

「自分の思いを伝えてくれた子たちが多くて、とても嬉しかったですね」

　そう岩佐は言う。

「ドライバーとして、子どもたちから憧れられる存在になりたいと思っていますし、今回のイベントをきっかけに、プロドライバーやF1ドライバーを目指す子たちが増えたら、モータースポーツやクルマ業界はもっと盛り上がるんじゃないかなと。こういったイベントは大事だなと、改めて実感しました」

　岩佐は、イベント開催前には不安もあったという。

「始める前は、ファンの方に来ていただけるか、皆さんに楽しんでいただけるか、心配でした」

「特に2日目は午後から雨が降ってしまったのですが、たくさんのファンの方に集まっていただき、トークショーなども笑顔で楽しんでくださっているのが見えたので、僕自身も嬉しく、満足のいくイベントになりました」

　岩佐はこのイベントで、レーシングシミュレータに自ら挑むシーンもあり、レーシングドライバーとしての真剣な表情も見せた。そして5月にオートポリスで行なわれるスーパーフォーミュラ第2戦での活躍も誓った。

「開幕戦は納得のいく結果になりませんでしたが、その悔しさをバネに、しっかり戦って優勝を狙います。行ったことのないサーキットなのでチャレンジなのですが、それが不可能だとは思っていません」

　なお会場には、岩佐が乗るスーパーフォーミュラの実車や、岩佐と角田裕毅がスーパーFJ日本一決定戦で優勝した時の車両などが展示。オリジナル缶バッジの配布やサイン会、様々な体験ブースも設けられた。