実習生ナムさん送別会 船酔いも「楽しかった!」

 会社のベトナム人実習生グエン・タイン・ナムさん(29)が帰国するというので送別会として釣りに誘い、4月13日に三重県桑名市から5時間便を仕立てた。途中、船酔いでダウンもあったが、3人で62センチを頭に50匹以上の爆釣劇。ナムさんの思い出の1ページを飾ることができた。

 船長によると、揖斐川や川越周辺でシーバスが好調とのこと。アシストを頼もうと寺西英利さん(56)に声をかけると「ナムさんのためなら」と快諾してくれた。午後7時出船。当日は南風が強く川越沖は厳しいので、風が収まるのを待とうと、まずは国道23号の橋下へ。ロッド7フィート前後にリール2500番、PE0・8号、リーダー20ポンド。ルアーはバイブレーション21グラムでスタートした。

 魚探に反応が出ているのはボトム〜中層。いろいろルアーのタイプやカラーを替えて攻めるが全員ノーバイト。橋桁周りに移動すると「何か来ました!」とナムさん。船長ともども「バレるなよ!」と祈っていると、無事シーバスをゲット。「おめでとう」と祝福すると「ありがとうございます」と満面の笑みがこぼれた。さあ、これからと思ったが、その後はノーバイト。

 風が収まりだしたので川越沖へ。とはいえ、波でボートが揺れる。明暗を見ていると、シーバスのボイルを発見! ボートを走らせると、ここからがスゴかった。ルアーをキャストするたび、面白いようにシーバスがヒットしたのだ。アベレージサイズは45センチだが、トリプルヒットが当たり前だ。

 この状況で船長が心配していたことが起きた。ナムさんがボートの揺れで人生初の船酔いでダウンしたのだ。「休憩してて」と声をかけ、ここからは寺西さんとシーバス爆釣劇だ。ルアーをいろいろ替えると、ミノーよりもバイブレーションの方が断然反応がいいと分かった。数を稼ぐと、あとはサイズUPしたいというのが釣り人だ。

 ストラクチャー周りに移動して攻めると、寺西さんに来た。「ちょっとサイズが良さそう。船長玉網入れして」。測ると62センチのシーバスだった。「こんな簡単に釣れるんだ。ボートシーバスのポテンシャルはスゴすぎ」と寺西さん。ナムさんはダウンしたままだ。

船酔いも「楽しかった!」

 数型とも見られたので帰港すると、ナムさんは復活。「船酔いはつらかったけど楽しかった!」と言ってくれた。この日の船中釣果は35〜62センチのシーバス50匹以上。撮影後、持ち帰り分以外はリリースした。

 (HUNTER・伊藤宗紀)