アメリカの大手テクノロジー企業であるヒューレット・パッカード(HP)社は、F1を戦うスクーデリア・フェラーリの新たなタイトルパートナーに就任することを発表。フェラーリはこの複数年契約により、チーム名を『スクーデリア・フェラーリ HP』とすることとなった。

 この契約に伴い、HP社の印象的なブルーのロゴが来週のマイアミGP以降、フェラーリF1のカラーリングやチームキット、チームウエアなどに使用される。このタイトルブランド契約は、フェラーリのF1アカデミーとeスポーツプログラムにも適用される。

 フェラーリのベネディット・ヴィーニャCEOは、今回の発表に際して次のようにコメントを寄せた。

「我々フェラーリの創業者は、進歩への絶え間ない意志を我々に伝えてくれた。この意志は、公道とサーキットを革新する我々の原動力であり、カーボンニュートラルから若い世代の教育など、持続可能な未来に向けての意志でもある」

「HPは同じ価値観を持ち、理想的なパートナーと言える。協力関係をスタートさせ、新たなチャンスとチャレンジに共に立ち向かうことを楽しみにしている」

 HPの担当者であるエンリケ・ロレスも次のように語った。

「テクノロジー、パフォーマンス、そして卓越した職人技が未来を牽引する昨今において、HPとフェラーリのパートナーシップは自然な流れだ」

「両ブランドは、時の試練に耐えてきた豊かな歴史の上に成り立っている。このユニークなコラボレーションを通じて、我々はまた新たな顧客にリーチし、ビジネスの成長を促進し、共通の顧客と地域社会のために永続的なインパクトを生み出す機会を得る。我々は共に、レースというグローバルな舞台を活用し、持続可能なイノベーションを加速させていく」

 またHPとフェラーリのパートナーシップはブランディングに限ったものではなく、HPはフェラーリにコンピュータ、プリンタといったハードウェアから会議技術に至るまで、様々なサービスを提供するという。

 ヒューレット・パッカードの名前は、メルセデスF1チームとのパートナーシップによりF1界でも既にお馴染みとなっているが、こちらはクラウドとネットワークのソリューションに重点を置いたヒューレット・パッカード・エンタープライズ社であり、コンシューマー向けのHP社とは別会社となる。この2社は2015年に別々の法人となっている。

 またフェラーリは今週初め、マイアミGPでの1回限りのカラーリングとしてブルーを取り入れることを発表している。これはフェラーリがアメリカ市場で70周年を迎えたことを記念して行なわれるもので、シャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.がドライブするSF24にふたつの異なる色合いの青、いわゆる“アズーロ・ラ・プラタ”と“アズーロ・ディノ”を加えることになる。