レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、キック・ザウバーが来季からニコ・ヒュルケンベルグを起用すると決めたことについて「アウディは正しい決断をした」と語った。

 マイアミGP直前、ヒュルケンベルグが今季限りでハースを離れ、来季からザウバーに加入することが発表された。契約は複数年とされており、2026年からアウディのワークスチームとなることが決まっているザウバーのシートがひとつ埋まった。

 これについてフェルスタッペンは、アウディがヒュルケンベルグを起用することを決めたのは、正しい判断だと思うと考えを述べた。

「ニコはとても優れたドライバーだ。キャリアの中で少し不運に見舞われた時期があったかもしれない。表彰台に上がれるはずだったのに、うまくいかないことがあった」

 ヒュルケンベルグはここまでF1で209戦に出走。しかしここまで一度も勝利はおろか表彰台すら獲得したことはなく、表彰台未経験で最長のキャリアを持つドライバーだという不名誉とも言える記録を持っている。

 ただアウディのワークスチームのドライバーとなれば、その”表彰台未経験”という記録に終止符を打てるかもしれない。

 そしてF1に新規参入するアウディにとっても、ヒュルケンベルグの経験は役に立つはずだと語った。

「ルーキーを使うのではなく、ニコのようなドライバーを起用するのはとても良い事だと思う」

 そうフェルスタッペンは語った。

「ニコは長いことF1に携わっており、自分が何について話しているのか、よく理解している」

「だからなぜアウディが彼を選んだのか、そしてニコがなぜアウディを選んだのか、それに関しては完全に理解できる」

 なおヒュルケンベルグが加入するザウバーは、現在アンドレアス・ザイドルがCEOを務めている。ヒュルケンベルグは2015年、フォースインディアからF1に参戦するのと並行してポルシェからWECにスポット参戦した経験を持っており、ル・マン24時間レースで総合優勝を果たした。その時のポルシェのLMP1チームを率いていたのが、ザイドルCEOであった。