レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、チームとの契約を2年間延長したセルジオ・ペレスの契約内容について「F1の契約には、様々な条項が含まれているのが常だ」と語り、その将来が安泰ではない可能性を匂わせた。

 今シーズンここまで勝利がなく、最近では予選Q1脱落も目立つようになってしまっているペレス。しかしカナダGPの前にはレッドブルとの契約を2年延長し、来季以降のシートを確保することになった。しかし契約を結んだとは言っても、安泰とは言えないかもしれない。

 ペレスとの契約を延長するにあたって、他の選択肢も検討したのかと尋ねられたマルコ博士は、次のように語った。

「チーム内での継続性を保ちたかったのだ。マックスとチェコ(ペレスの愛称)はお互いのことをとてもよく理解しているので、理論的な選択だったと言える」

「そしてチェコはしっかりと結果を残している。彼には浮き沈みがあるが、それでも速いドライバーだよ」

 ただペレスの調子が戻らなければ、契約途中でも他のドライバーと交代させることがあるのではないか? そんな噂も根強い。実際レッドブルはこれまで、契約途中であっても度々ドライバーを交代させてきた。マックス・フェルスタッペンも、そうやってチャンスを掴んだひとりだ。

 ペレスの契約はしっかりとした2年契約なのか? それともいくつかの条件がついた1年契約+オプション1年という内容なのか? そう尋ねられたマルコ博士は、次のように語り、含みを持たせた。

「F1の世界での契約には、常に何らかの条項が存在しているものだ。でも彼との契約は、一般的に言えば2年契約だよ」

「彼には多くの知識と経験がある。最も重要なのは、チームのためにふたりのドライバーから最高の情報を得て、そして確実に競争力を身につけるということだ」