第10回となる「2024 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」が、2024年11月2日(土)にさいたま新都心駅周辺で開催されることが決定。4月26日(金)に行われた概要発表会見では、節目となる10回記念大会を盛り上げる計画が発表された。

会見には、大会を主催するさいたまクリテリウム組織委員会会長である、さいたま市長の 清水勇人、一般社団法人さいたまスポーツコミッション会長の遠藤秀一が登壇。開催にあたり、まず清水会長より「大会を円滑に運営し、多くの方の笑顔溢れる体験となるようチャレンジしていくため、力を合わせてまいります」と組織委員会立ち上げの経緯が報告された。

さいたまスポーツコミッショナーの遠藤会長からは「9回大会は絶好の晴天にめぐまれ、11万人以上が来場してくださいました。選手との触れ合いの復活や、本場ツール・ド・フランスで活躍したトップライダーの参加も実現することができました。記念すべき10回目となる今年は、過去の歴史を活かしながら、大会を支えてくださるすべての方に感謝を伝え、多くの方と一緒に盛り上がり、お祝いできる大会としていきたいと思います」とメモリアルイヤーのコンセプトが語られた。

10回目となる今大会の大きな変更点は、さいたまスーパーアリーナのメインアリーナがコースに組み込まれること、今までさいたまスーパーアリーナのコミュニティアリーナがコースとなっていたが、メインアリーナが使用されるのは史上初となる。

また、メインレースのスタート時(ニュートラルスタート)には、選手が一堂に会しコースを半周するパレードを実施。オフィシャルスタート地点を通過したところから、本レースがスタートする。

日本有数のアリーナ会場とすることで、演出やステージプログラムを充実させ、多くの方に楽しんでもらうことを狙う。清水市長は「具体的なことはこれから詰めていくが、大きな室内空間であることを活かして、例えば光と音の共演などの室内ならではの演出を取り入れたい。また、スター選手が一同に会するスタートセレモニーはこれまで一部の人しか見ることができなかったが、メインアリーナを活用することで多くの方に参加していただき、選手と観客が一体になって盛り上がれるようにしたい」と構想を明かした。

また、海外からの選手の招聘については「本年はより多くの歴代優勝者を招聘したい」とし、来日の際にはファンとの交流会など、市民や自転車ファンに感謝を伝えるイベントを開催していく予定だという。会見では、2013年にツール・ド・フランスとさいたまクリテリウム第1回大会メインレ―スの両大会で優勝したクリストファー・フルームのメッセージビデオも公開された。

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム

クリストファー・フルーム選手から日本のロードレースファンの皆さんへ!【2024さいたまクリテリウム】

このほか、ツール・ド・フランスやさいたまクリテリウムの過去大会で使用したジャージや記念品の展示や、同日開催される「2024サイクルフェスタ」「2024さいたまるしぇ in さいたまクリテリウム」とも連携し、大会を盛り上げる。

大会前には、幅広い世代に興味を持ってもらいたいと子ども向けの大会「キッズクリテリウム」を企画。さらに、大会コンセプトの実現のため、4月から「Dreamティーチャー(さいたま市立浦和中学校)」「ひまわり大作戦(さいたま市内小学生)」「クリテeats」、ツール・ド・フランスに参加する選手の健康と安全を祈願した千羽鶴「鶴de France」を大会開催中のフランスに届ける計画を進行中。千羽鶴は、選手たちとともにフランス各地を回ったのち、再び日本に持ってきて会場に掲示されるとのこと。

メモリアルイヤーに向けて、様々な企画が用意されており、清水市長は「さいたま市で世界的な大会ツール・ド・フランスの名を冠した大会を開催させていただくことには、スポーツ振興や地域経済の活性化を図る上で大きな意義があると考えています。10回の歴史に感謝を伝えながら、さらなる飛躍につなげられる記念大会にしていきたいと思います」と意気込みを語った。

2013年から始まったツール・ド・フランスさいたまクリテリウム。12年の間に環境や社会情勢は大きく変化したが、多くのファンに支えられ、地域に根付いてきた。メモリアルイヤーを迎えられたことへの感謝と、今後のさらなる発展への願いを込めて、11月2日(土)に向けて、「2024 ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」がスタートを切った。

文:J SPORTS編集部