川崎市川崎区扇島の首都高速湾岸線で14日夕、3人が死傷した多重事故で、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで現行犯逮捕されたトラック運転手の男(28)=横浜市緑区中山3丁目=が「追い越し車線を走行中に発炎筒に気付き、車線変更しようとしたが間に合わなかった」と供述していることが15日、県警への取材で分かった。

 県警高速隊によると、現場は片側3車線の直線。14日午後5時45分ごろ「乗用車2台とトラックが交通事故を起こしている」と110番通報があり、同隊員らが駆けつけると、ワゴン車と乗用車が横転するなどし、乗用車を運転していた岐阜市の会社員男性(28)と、ワゴン車に乗っていた24歳の男女が倒れていた。男性は搬送先の病院で死亡が確認され、男女2人は脚の骨を折る重傷を負った。

 高速隊は同日、男を現行犯逮捕。容疑を過失致死傷に切り替えて調べている。目撃情報などから、死傷した3人は何らかの理由で追い越し車線に乗用車とワゴン車を停車させて車外に出ており、そこに男のトラックが衝突して3人が事故に巻き込まれたとみられる。