5月8日、川崎競馬場で行われた第70回エンプレス杯(牝馬限定・Jpn2・ダ2100m)で、武豊騎乗の1番人気、オーサムリザルト(牝4・栗東・池江泰寿)が無傷の6連勝で重賞初制覇を飾った。また同馬を管理するインゼルサラブレッドクラブ(馬主名義・インゼルレーシング)は、クラブとして初重賞制覇となった。

 オーサムリザルトはインゼルサラブレッドクラブ初年度募集馬として総額8000万円(全50口:1口160万円)の価格で募集されたジャスティファイ産駒で、同馬の半姉には2018年の米G1・スピナウェイステークス(ダ1400m)を勝利したシッピカンハーバーがいる良血馬。デビュー戦から武豊騎手が主戦として手綱を取り無傷の5連勝と注目を集めていた。このレースが初の重賞挑戦で、レースでは好スタートを決めて2番手へ。正面スタンド前で先頭へ。行きっぷりよく隊列を引っ張り直線まで運ぶと、ゴール前では外から来たグランブリッジの追い上げをクビ差凌いでゴールへ飛び込んだ。勝ちタイムは2分14秒5(稍重)。

 殊勲の武豊騎手は「(連勝をストップ)させたくないという気持ちはありましたし、強いメンバーでどこまでやれるかという気持ちが両方ありました。先頭で1頭になると気を抜く癖がある馬なので、ちょっとヒヤッとしましたが内容的には完勝だったと思います」とオーサムリザルトの走りを振り返った。

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池江師「BC大目標に」

エンプレス杯・オーサムリザルトと武豊騎手(提供:INSEL)

 また、同馬を管理する池江泰寿調教師は「感無量ですね。重賞の初挑戦、ナイターも初挑戦ですし、地方の小回り初めてですし、メンバーもかなり今まで戦った相手よりかなり強化されて、ほんと心配する材料いっぱいあったんですが、終わってみたらもうオーサムリザルトの能力と、武豊騎手の手綱捌きで全てが杞憂に終わったという感じですね。まだ妄想に近い話なんですが、ブリーダーズカップディスタフに挑戦したいなとは思ってますので、あと国内で1、2戦して、そこを大目標にしていきたいなと思います。ほんといい競馬をお見せすることが出来て嬉しく思っています。引き続きオーサムリザルトを応援してください」と今後の目標を語った。まだまだ底を見せていない走りで連勝記録を伸ばしており、さらなる飛躍が期待される。

インゼルレーシング代表・松島悠衣氏コメント
「オーサムリザルトが素晴らしい走りを見せてくれました。インゼルサラブレッドクラブ初年度募集馬から重賞勝ち馬が出てくれまして、大変嬉しく思っております。出資会員の皆様と、本馬に携わってくださっている関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。これからも当クラブへご声援戴ければありがたく存じます」