22日のサッカーJリーグのYBCルヴァン・カップ1次ラウンド3回戦で、J3カターレ富山は昨季J1王者の神戸にPK戦の末、劇的な勝利を収めた。2回戦のJ2首位・清水戦に続く番狂わせに、県総合運動公園陸上競技場に集まった8223人の観客が沸いた。

 J1屈指の人気クラブが相手とあり、会場はキックオフ前から大勢の人でごった返した。開始1時間半前には駐車場が満車となり、メインスタンドは家族連れらでびっしりと埋まった。

 1失点しながらも、押し込む展開が続いた前半。サポーターはJ1相手に堂々と渡り合う選手を力いっぱいの声援で後押しした。息子と観戦した滑川市の会社員、宝田夏樹さん(39)は「J1相手にボール支配率が上回っていた。まずは追い付いて、逆転してほしい」と期待した。

 後半25分に相手のオウンゴールで追い付くと、声援はますます熱を帯びた。応援歌のリズムに合わせて拍手したり、青色のペンライトを振ったりしながら、勝利を信じて声をからした。

 PK戦では、相手キッカーに大ブーイングを浴びせてプレッシャーをかけ、ミスを誘発。4−4から富山のDF川上がゴールネットを揺らして勝利が決まると、会場は「よっしゃー」と雄たけびが上がった。選手がスタンドに駆け寄ると、「よくやった」とたたえた。

 富山市の会社員、藤井香代子さん(49)は「もう最高。本当に来てよかった」。札幌との次戦に向けて「全力で応援したい」と声を弾ませた。