ホンダ「オデッセイ」をSUVモデルに仕立てたモデルについて、今でも登場を期待する声が寄せられています。

まさかの「オデッセイSUV」 登場に期待する人も

 ホンダ「オデッセイ」の現行モデルは、ボディサイズを拡大したほか、メッキ加飾の採用や豪華な内装を採用した最上級ミニバンとして展開されています。
 
 しかし、かつてそんなオデッセイをSUV風にしたコンセプトモデルが公開されており、今でも登場を望む人が少なくないようです。

 オデッセイは1994年に登場後、セダンのようなスタイリッシュさと走行性能を持ち合わせたことが人気を博し、ミニバン人気の火付け役となりました。

 最新モデルは2013年11月に登場した5代目で、全高や全長を拡大してボディサイズの大型化を図り、国内モデルでは初めて両側スライドドアを採用。さらに、押し出し感のあるエクステリアや豪華な内装も採用するなど、高級ミニバン路線にシフトしています。

 2021年末には製造工場の閉鎖を理由に生産終了しましたが、中大型ミニバンのニーズがあることや、販売現場およびユーザーからラインナップの復活を求める声があり、国内販売終了後に中国で継続生産されていた改良型が輸入販売されることとなりました。

 そんなオデッセイですが、ホンダ車のアクセサリーを手掛けるホンダアクセスは、2018年1月開催の「東京オートサロン2018」で、コンセプトカー「ODYSSEY CROSS CRUISER」(オデッセイ クロスクルーザー)を出展しました。

 コンセプトは「シーンを選ばず洗練された車旅を楽しむためのクロスオーバーミニバン」を提唱。数多くのホンダ車のアクセサリーを手掛けているホンダアクセスらしく高い完成度で、上質感とアウトドアギア感を両立した内外装に仕立てています。

 スキッドプレート風の専用バンパーや、ブラックアウトのフロントグリル、無塗装樹脂のフェンダーアーチモールを装着したほか、ボディサイドのメッキモールもブロンズ調の専用品があしらわれています。

 足回りには、リフトアップサスペンションとBFグッドリッチのオールテレーンタイヤが装着され、走破性が高められました。

 一方で、インテリアは木目やグレーの織物素材を用い、リアシートにはオットマンや中折れ機能付きの「プレミアムクレードルシート」を装備するなど、最上級モデルらしい豪華でモダンな仕上がりです。

 そんなオデッセイ クロスクルーザーは、公開時大きな話題となったことに加え、コンセプトカーとして完成度が極めて高かったことから市販化が期待されましたが、残念ながら直接的な市販モデルはおろか、アクセサリーパーツの登場も叶いませんでした。

 一方で、現在はキャンプブームなどによってアウトドアレジャーが定着し、ホンダでも「フリード クロスター」や「フィット クロスター」など、SUVテイストをもたせた新ジャンルのモデルが人気を博しています。

 こうしたことから、SNSなどにおいてオデッセイ クロスクルーザーの登場を望む声は少なくないようで、「カッコいい!」「オデッセイSUV!仕上げ次第で絶対売れる」といったコメントが見られます。

 また、SUVスタイルとミニバンを融合させたモデルとしては現在、三菱「デリカD:5」のみであることから、「SUV系ミニバンは現行デリカのみなので、もう少し作りこんで出して欲しい」「デリカ一択なので、ライバル出たら面白いだろう」といった意見も見られます。

 現在販売中のオデッセイは、ラインナップが大幅に縮小され、2モーターハイブリッドのエアロタイプ「e:HEV アブソルート」の2WDモデルのみとなりました。

 もしオデッセイ クロスクルーザーが市販されれば、間違いなく注目の存在となりえるでしょう。