メルセデス・ベンツは、2024年4月24日、SUV「Gクラス」のピュアEV(電気自動車)新型「G580」を中国・北京で公開しました。どのようなモデルなのでしょうか。

メルセデス・ベンツ新型「G580」初公開

 メルセデス・ベンツは、2024年4月24日、SUV「Gクラス」のピュアEV(電気自動車)新型「G580」を中国・北京で公開しました。

 Gクラスは、1979年に登場した軍用四輪駆動車を起源とする本格オフローダーです。2018年にGクラス史上最大の改良によって、メカニズムからボディパネルにいたるすべてを一新しながら、機能に裏付けられた直線基調のスタイルイメージを踏襲、揺るがない人気を博しています。

 そんなGクラスのEV版が今回発表されたG580です。従来のガソリンモデルと同様、頑丈なラダーフレーム構造をベースとしており、モーターを各車輪付近に1つずつ配置し、それら4つの合計最高出力は432kW、馬力に換算して約587PS、最大トルクは1164Nmを発生します。

 モーターを個別に制御することにより、仮想デフロックを生成するほか、ギアやステアリングなどに新機軸を盛り込むことで、並外れた駆動力を発揮するといいます。

 床下に配置されたリチウムイオンバッテリーの容量は116kWhで、最大航続距離は473kmです。

 ボディサイズは全長4624mmX全幅1931mmX全高1986mm、ホイールベース2890mm。車両重量3085kg。最低地上高250mm、最大渡河水深850mm。

 内外装デザインはガソリンモデルと基本的に同じですが、フロントグリルをはじめ部分的に差別化されており、空力特性も改善されています。

 価格は14万2621.5ユーロ(約2385万円)からで、発売記念の限定特別仕様車「EDITION ONE」は19万2524.15ユーロ(約3220万円)となっています。

 メルセデス・ベンツはEV車の車名を「EQA」「EQS」「EQS SUV」といったように、「EQ」をサブブランドとして展開しています。G580も2021年に発表されたコンセプトモデルでは「コンセプトEQG」を名乗っていました。

 今回EQを使わなかったのは、EQブランドを廃止する伏線なのでしょうか。メルセデス・ベンツの今後のEV戦略からも目が離せません。