トヨタは2023年11月7日に「ランドクルーザー FJ」という名称を商標登録しています。果たしてこれが意味するモデルとは、どのようなものなのでしょうか。

300系、250系、70系に続く…第4のモデル「FJ」とは

 トヨタは、現在「ランドクルーザー」に300系・250系・70系というモデルをラインナップしています。
 
 一方で新たなランドクルーザーシリーズの登場も示唆されています。
 
 その中で「FJ」の名を冠するモデルも噂されています。

 2024年5月現在、日本をはじめ世界各地ではランドクルーザーシリーズの象徴となる300系、生活や実用での250系、そして普遍の70系が展開されています。

 また2023年8月に行われた250系の発表会では、3つのシルエットが公開されました。

 その3つのひとつは、小型電動モビリティとなる「ランドホッパー」で、ランドクルーザーが進めない道の先にも移動できるというものです。

 もうひとつは、ランドクルーザーシリーズを未来に繋げるモデルの提案として、電動化&モノコックボディを採用したスポーティな「ランドクルーザーSe」でした。

 そして小さなSUVのようなシルエットに関しては、2024年5月現在も詳細は明らかになっていません。

 なお2023年夏頃には「ランドホッパー」と同じ時期に「ランドスケープ」という商標登録がされていたため、小さなSUVかと予想されましたが、2024年4月に発売された「クラウンクロスオーバー」の特別仕様車にその名が付けられました。

 そしてもうひとつのヒントとなるのが、2023年11月7日にトヨタは「ランドクルーザー FJ」という名称を商標登録していることです。

 FJと言えば、20系から使われたガソリン車の型式記号。

 さらに北米では2006年、日本には2010年に登場した「FJクルーザー」も連想させます。

 FJクルーザーは、プラドのシャシを流用しており「ランドクルーザー FJ40型」のイメージを持つスタイルが最大の特徴です。

 フロントまわりには垂直に近いフロントガラス、白い屋根、少し背面まで回り込んだサイドクォーターガラスなどを配置。

 なお日本向けには、ハンドル位置を左から右に移動したほか、サイドアンダーミラーを装着し、灯火類も変更していました。

 パワートレインは、北米向けにFRモデルや6MTモデル(4WDのみ)を設定。

 日本向けには4リッターV型6気筒エンジンと5段ATを組み合せた4WDのみでした。

 またドアは内蔵式ピラーを備えた観音開きで、リアドアはフロントドアを開けなければ開かない特殊な構造でした。

250系とFJクルーザーに共通点!? 今後登場する「小さなランクル」はどんな感じ?

 そんなFJの名を継承するといえるランドクルーザーFJはどのようなモデルとなるのでしょうか。

 前述の小さなSUVシルエットのヒントとなるのは、「コンパクトクルーザーEV」が挙げられます。

 コンパクトクルーザーEVは、トヨタが2021年12月におこなった「バッテリーEVに関する説明会」でお披露目されたモデルです。

 このコンパクトクルーザーEVは、「トヨタのオフロードの伝統を活かす」モデルとして登場。

 欧州に拠点を持つる「ED2(EDスクエア)」がデザインし、以下のように説明しています。

「トヨタのオフロード車の豊かな歴史を踏まえ、コンパクトクルーザーEVは、アクティブなアウトドアレジャーを楽しむ都会の若者をターゲットのライフスタイルを、100%電気自動車である特徴的な四輪駆動車でより豊かにすることを目的としています」

 なお250系やFJクルーザーは、どちらも同じデザイナーが手掛けているといいます。

 コンパクトクルーザーEVも250系やFJクルーザーとにた、似たようなデザインを採用しています。

 そうしたことから、新たに登場すると言われる小さなSUV(ランドクルーザーFJ?)も似たようなスクエアを強調したものになる可能性が高いと言えそうです。