日産の北米法人は2024年3月23日、新型「キックス」を世界初公開しました。内装にはどのような特徴があるのでしょうか。

豪華内装の「高級スニーカーSUV」登場! 内装も上質に

 日産の北米法人は2024年3月23日、新型コンパクトSUV「キックス」を世界初公開しました。
 
 内装にはどのような特徴があるのでしょうか。

 キックス(KICKS)は2016年に登場したコンパクトSUVです。南米を皮切りに、北米や東南アジア地域でも展開する世界戦略車のひとつで、日本でも2020年6月に発売されています。

 今回、登場から8年を迎えて初めてのフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルが登場しました。

 ボディサイズはそのままに、デザインやパワートレインの一新、先進運転支援の強化が図られ、上質志向のモデルへと変化しました。

 パワートレインは新たに最高出力141ps・最大トルク190Nmを発揮する2リッター直列4気筒エンジンを搭載し、最新のエクストロニックトランスミッション(CVT)と、インテリジェント4WDシステムを採用しました。

 北米モデルでは4WD搭載車は初で、ビークルダイナミクスコントロールや「SNOW」モード、セグメントトップの最低地上高8.4インチを確保し、走破性能も高められています。

 先進機能としては、歩行者検知機能付きエマージェンシーブレーキ、BSW(後側方車両検知警報)、RCTA(後退時車両検知警報)、LDP(車線逸脱防止支援システム)、ハイビームアシストなどを含む「ニッサン セーフティ シールド 360」を全車標準装備。

 さらに、最上級モデルには北米向けキックス初の「プロパイロット」を装備し、利便性を高めました。

 エクステリアデザインは高級スニーカーのソールからインスパイアされたといい、比較的シンプルで流麗なボディ上部に、ワイドなフェンダーやアグレッシブなフロントとリアデザインを組み合わせ、存在感と上質さを演出しています。

 ボディサイズは全長4366mm×全幅1801mm×全高1626-1631mm、ホイールベース2657-2664mmです。

 インテリアは先代よりも大幅に質感が高められており、タフな外観とは異なるモダンで繭(まゆ)に包まれる感覚を表現しました。

 水平基調のインパネには、レッドステッチやカーボン調・ピアノブラックパネルを装備したほか、メーターやインフォテインメントシステムはそれぞれ大画面のモニターを採用し、一体化した形状とすることで先進感が強調されています。

 シートはブラックとレッドのグラデーションパターンをあしらい、疲れにくい「ゼログラビティシート」構造を初採用。さらに上級モデルではヘッドレスト内にBOSE製スピーカーを組み込むなど、コンパクトSUVのクラスを超えた豪華な空間に仕上げられています。

 またラゲッジルームの容量も大幅に拡大させ、シートを格納させた状態では60立方フィート(1700リットル)を実現。これはクラストップの広さだといい、荷室の開口部もクラス最大の40.3インチを確保し、積載性の向上も図っています。

 新型キックスは2024年の晩夏に米国およびカナダで発売される予定で、価格や詳細なスペックなどは、発売が近づくにつれて明らかにされると見られます。

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 なお、発表時は国内への投入に関して、SNSなどを中心に多くのユーザーから関心が寄せられていますが、特に言及はされていません。

 現行キックスも日本では世界初公開から4年遅れで投入されたため、モデルライフとしてはまだ4年目ということもあり、新型の投入はしばらく先になるとみられます。

 一方で、日産関係者によると「投入するならばe-POWERモデルになる可能性が高い」としており、現在はガソリンモデルのみの発表となっていることから、e-POWERモデルが追加されれば国内投入に向けて何らかの動きがある可能性も高いとみられます。