東京都心を周回する「内堀通り」のうち、九段エリアで道路拡幅工事が始まっていきます。どんな工事がおこなわれるのでしょうか。

環状第1号線の整備事業

 東京都心を周回する「内堀通り」のうち、九段エリアで道路拡幅工事が始まっていきます。
 
 どんな工事がおこなわれるのでしょうか。

 内堀通りは大半が都市計画道路「環状第1号線」として、戦後すぐから整備事業が進められてきました。

 東京都の戦後すぐ指定の環状道路は、環状第1号線から環状第8号線までありますが、「環1」はそのうちもっとも中心部で一周する路線です。

 ルートは日比谷交差点から、桜田門・半蔵門・九段下・大手町を経由するもの。一部で内堀通りから外れて「日比谷通り」が都市計画道路の指定区間になっています。

 すでに内堀通りの大半は中央分離帯ありで広い歩道を有する都市計画道路になっていますが、一部で狭いままです。それが「九段工区」となる九段下〜一ツ橋です。

 ここは一応4車線ではあるものの、中央分離帯が無く、歩道も歩行者がギリギリすれ違えるくらいの狭さ。特に歩道の狭さは問題となっていて、武道館イベント後の混雑に対応できず、ボトルネック状態になっています。自転車にとっても車道脇を走る余裕幅がほとんどありません。

 ここで道路全幅を22mから30mへ拡幅し、歩道を5m以上確保し、自転車レーンと中央分離帯を設置する事業が、いよいよ工事に入っていきます。

 完成すれば、関越道練馬ICからつづく「目白通り」の延長線上として、飯田橋〜九段下〜大手町の短絡ルートがよりスムーズとなります。

 用地取得の多くは、国の合同庁舎の敷地にかかってきます。今回工事が始まるのは、九段第三庁舎の玄関前の部分です。ここでは街路樹を越えて駐車場の半分くらいまで道路区域になる予定。準備工事は11月下旬まで行われる予定です。