名古屋市の東山動植物園は9日、飼育しているツシマヤマネコが3匹の赤ちゃんを出産したと発表した。ツシマヤマネコは国の天然記念物で、絶滅危惧種に指定されている。4月1日時点で、全国10施設で31匹が飼育されており、国は繁殖に力を入れている。

 3匹は5月9日午前3〜5時に誕生。母親の「レイラ」が授乳している。性別不明で、一般公開は予定されていない。

 東山動植物園では過去7匹が生まれたが、帝王切開や人工保育など職員が手を貸すことが多かった。今回は自然分娩に成功しており、担当者は「子どもは本来、親に育てられるのが自然な形なのでうれしい」と話した。