知人女性ら6人に睡眠導入剤を摂取させ、性的暴行を加えたなどとして、準強制性交や準強制わいせつの罪に問われた経済産業省の元キャリア官僚佐藤大被告(34)に東京地裁は13日、「危険かつ被害者の尊厳を無視した非道な犯行」として懲役10年(求刑懲役13年)の判決を言い渡した。

 中尾佳久裁判長は一定の計画性があり薬物を使用して被害者の知らないうちに性的自由を守る判断能力を奪ったと指摘。「身勝手な犯行で酌むべき事情はない」と非難した。被害者のうち3人と示談が成立していることなどを量刑の理由に挙げた。

 判決言い渡し後、中尾裁判長は「被害者に与えた精神的苦痛について引き続き考えてほしい」と説諭した。