鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人罪などで服役し無実を訴え再審請求中の原口アヤ子さんが15日、97歳の誕生日を迎え、入所する県内の介護施設を支援者5人が訪れて祝った。「おめでとう」「頑張ろうね」などの呼びかけに、原口さんは耳を傾け、相鎚を打った。

 花束やケーキ、香水、タオルを贈られ、県外の家族とも電話をつないだ。月2、3回面会に訪れる武田佐俊さん(81)は「極めて元気で、顔色が非常に良かった。最高裁での無罪確定を祈るばかり」とかみしめるように語った。