岸田文雄首相は10日、北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=の弟で、被害者家族会代表の拓也さんらと官邸で面会した。家族会メンバーらによる大型連休中の米国訪問について報告を受け「国際社会と協力し、日朝首脳会談実現に向けてハイレベル協議を行いたい」と述べた。

 4月に自ら訪米した際にバイデン大統領から拉致問題解決への力強い支持を得たと強調し「米国の理解、協力を得ながら、北朝鮮への働きかけに一層力を入れる」と語った。

 横田さんは、拉致被害者全員の即時一括帰国が実現するなら日本政府の独自制裁解除に反対しないとする家族会の新運動方針を米側に伝え、理解を得られたと説明した。