リニア中央新幹線工事に伴う残土処分候補地になった岐阜県御嵩町の渡辺幸伸町長は10日、基準値を超える有害物質などが含まれていない残土の受け入れに向け、JR東海と協議する考えを明らかにした。

 候補地は環境省選定の重要湿地があり、サシバやミゾゴイなどの希少な鳥類が生息している。渡辺町長は同日の記者会見で「生物多様性を保全する上で重要で、特に配慮が必要な場所であることを(町とJRの)双方が認識した上で協議を進めたい」と話した。

 基準値を超える自然由来のカドミウムやヒ素などが含まれる「要対策土」については、町民の理解が得られていないことを理由に受け入れられないとした。