湖国を代表する夏の風物詩「びわ湖大花火大会」が、今年も8月8日に大津市の大津港一帯で開催されることが決まった。安全や地域住民への影響に配慮した上で、開催時期や会場は例年通りとし、打ち上げ規模も維持する。観光や経済団体などでつくる実行委員会が17日発表した。

 大会は1984年から始まり、今年で38回目になる。午後7時半から8時半の約1時間で、約1万発の打ち上げを予定する。同規模で開催した昨年は約30万人(主催者発表)が来場し、今年は2019年と同水準の約35万人を見込む。

 同大会を巡っては、新型コロナウイルス禍を経て4年ぶりの開催となった昨年、開催方式の変更が議論を呼んだ。実行委は来場者の集中が見込まれるとして、安全対策の一環で無料観覧エリアを縮小し、有料席を拡大。周辺地域にはゴミ問題や渋滞などの影響がある上に、限られた人しか観覧できないとして一部の地元住民から反発を呼んだため、実行委は今年の開催をゼロベースで検討することとしていた。

 実行委によると、地元自治会連合会などと問題点について協議を重ね、開催については「一定の理解を得た」という。観覧方式や警備態勢については現在も協議と検討を続けている。川戸良幸実行委会長(びわこビジターズビューロー会長)は「地域住民の意見に最大限配慮し、安全・安心の確保、住民生活への影響の緩和、住民の理解に取り組むよう努める。大会は多くの皆さまに楽しんでもらいたい」とコメントした。