「近畿日本鉄道」(代表:原恭)は5月10日、奈良線・京都線・橿原線・天理線において、新型一般車両(8A系)の運行を開始すると発表した。

この新型一般車両は、ベビーカーや大型荷物などをもった乗客が気兼ねなく着席して過ごせるスペース「やさしば」を1両あたり2カ所設置するなど、多くのリクエストの声を反映した車両になるという。近鉄初の試みとして、駅に長時間停車する際に個別に扉を開閉できるスイッチも設置される(ケーブルカーを除く)。

また、混雑状況に応じてロングシートとクロスシートを切り替えられるL/Cシート、車内防犯対策として1両あたり4カ所に防犯カメラ、乗務員と通話できる非常通話装置を1両あたり2カ所、深紫外線LEDにより車内空気の除菌をおこなう装置も設置。バリアフリー対策として、各車両に1カ所の車いすスペース(フリースペース)を設けつつ、出入口の高さを下げてホームとの段差を低減する。

車両の外観は、ツートンカラーの近鉄らしさを踏襲。計48両製造され、整備完了次第、順次投入される。大阪線・名古屋線・南大阪線においては、2025年に新型一般車両の投入が予定されている。