グルメ・ファッション・ホテル・温浴施設などが集結した大型複合施設「WHATAWON(ワタワン)」が5月1日、南大阪でおなじみの「蜻蛉池(とんぼ池)公園」(大阪府岸和田市)の真向かいにオープン。取材すると、一般的な商業施設とは一風変わったスポットだった。

■ なぜこの場所に?

「ワタワン」とは、和泉市のアパレル会社「アンティカ」の社長夫妻が、町おこしを目的に約40億をかけて立ち上げた、言わば「個人」が作る商業施設。事前情報の時点で南大阪民から「なんであんな所に?」との声が多く見られるなど一見不便な立地だが、年間100万人が訪れる「蜻蛉池公園」のほか、「ららぽーと和泉」「コストコ和泉倉庫店」「愛彩ランド」も近く、幅広い世代が集まる場所としてこの地を選んだという。

■ 何ができるの?

約8740坪の敷地を有する「ワタワン」は、海外から着想を得たというエリアネームが付けられたさまざまなエリアで構成される。

オーガニックフードやアパレル、アウトドアグッズなどのセレクトショップ「ダブルボックス」、関西や九州のグルメが楽しめるフードホール「グルマンズ」、コンテナを並べたショップエリア「ショーディッチハイストリート」、露天風呂・サウナ・陶板浴付き温浴施設「京町湯屋 SOKOTOTO」、北海道グルメが集まる「北海道市場 marche de HOKKAIDO」、ミラーボール輝くステージエリア「フロアディスコボール」のほか、カフェ・宿泊施設・美容院・歯医者・子どもの遊び場などが一堂に会す、滞在型エンターテインメントモールとなっている。

■ 遊び心たっぷりな空間デザイン

施設は全体的に黒やグレーを基調としているが、エリア毎に異なる内装でポップさや柔らかさを演出。ガラス張りで自然の風景を活かしていたり、室内の坪庭、木のテーブルや1人用ハンモック、場所によって異なるデザインのライト、自由に読める書籍なども置かれ、大人も子どもも居心地の良い空間が作られている。

■ 行く前に知っておくと便利なポイント

施設内は完全キャッシュレス。飲食時には店舗やテーブルに貼られたQRコードを読み取り、注文から決済、商品提供の呼び出しまでスマホひとつで完結する。現時点ではクレジットカードのみだが、今後PayPayなども導入予定とのこと。

物販はセルフレジとなっており、無料のレジ袋が備わっている。また駐車券の精算機もなく、入庫の際にナンバープレートが自動で撮影され、帰りにアプリで精算・出庫するという流れだ。

また、施設内は飲食エリア・物販などほぼすべてのエリアがペット同伴可能という点も珍しい。おむつの販売や水飲み場、ドッグランなどもあり、自由に過ごすことが出来る。そのほか、マイボトルを持参・または施設内で購入すると、水素を含む「量子水」が自由に利用できる(紙コップはないので注意)。

営業時間は朝10時〜夜10時(店舗によって異なる)。場所は、阪和道岸和田和泉ICから車で5分。