週明け1日のニューヨーク外国為替市場で対ドルの円相場が下落し、一時1ドル=161円70銭台を付けた。1986年12月以来、約38年ぶりの安値水準を更新した。米長期金利が上昇し、低金利の円を売って高金利のドルを買う動きが活発化した。

 この流れを引き継ぎ、2日午前の東京市場では1ドル=161円台半ばで取引された。

 1日のニューヨーク市場は1ドル=161円台前半で取引を開始。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退していることから米長期金利がじわじわと上昇し、ドル買いの動きが優勢となった。

 日本政府・日銀は1ドル=160円台を付けた4月から5月にかけ、総額9・7兆円のドル売り・円買いの為替介入に踏み切った。足元では1ドル=162円の節目が迫っており、市場は再介入への警戒感を強めている。【ワシントン大久保渉】