これから梅雨に入り、寝苦しさを解消するためには布団の中の温度と湿度を快適に保つことが大切です。快眠セラピストの三橋さんによれば、エアコンや寝具の工夫が必要だとか。また、眠れないときは無理せず、夜更かしを楽しむことも重要とも。今回は眠りの質を上げる4つのルールを詳しく教えてもらいました。
この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2024年6月号に掲載の情報です。
寝床の中の温度と湿度を
快適に保つのが大切
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梅雨時は、なんだかだるい、ジメジメして寝苦しいと感じる方も多いものでしょう。
その理由は、温度と湿度にあると三橋さん。
「快適に眠るためには、布団の中の温度と湿度をコントロールすることが大切。そのためには、寝具の工夫やエアコンの活用を。就寝時は、長袖・長ズボンを着用し、タオルケットなどの上掛けを使ってちょうどいい室温にするのが快適に眠るポイントです」
エアコンの設定は、梅雨時は除湿運転でかまいませんが、6月に入って暑いと感じる日は冷房運転にして28℃以下に保ちましょう。

お悩み別、4つの快眠ルール
(1)いびき、寝苦しさは横向き寝で解決
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いびきのある人や寝汗をかきやすい人は横向き寝がおすすめ。
「横向きで寝ると、いびきの原因となる舌の落ち込みを防いでいびきを軽減できます。また、背中があくことで、熱がこもりにくくなり、暑さや湿気による眠りづらさも解消できます」(三橋さん)

(2)「眠れない」ときは無理に寝ようとしない
「眠れないときは無理に眠ろうとせず、夜更かしを楽しんでください」と、三橋さん。
必要な睡眠時間は人によって異なり、加齢によって短くなるのが一般的。
「年齢を重ねると、ちょっと寝不足ぐらいのほうが深く眠れます。 眠けが高まったところで寝床に入るようにすると、よく眠れます」
(3)足がつるならレッグウォーマーを
実は、一年中レッグウォーマーをはいて寝ているという三橋さん。
「足先が冷える人やこむら返りを起こしやすい人は、季節にかかわらず、レッグウォーマーをしましょう。大きな筋肉がなく、冷えやすい足首を温めることで、つま先まで血液が巡りやすくなります。ふくらはぎを温めれば、こむら返りの予防にもなります」
(4)蒸し暑いときこそパジャマは長ズボン
2406_P015_02.jpg「寝苦しい」「暑い」という理由で、半袖、短パンを選ぶのはNGと三橋さん。
「半袖や短パンで眠ると、体の熱を放出する寝入り時は心地良いのですが、体温が下がる起床1〜2時間前になると、気温や室温も下がるので、手や足が冷えやすくなってしまいます。長袖・長ズボンのパジャマを着用したほうが調子良く朝を迎えられます」

構成・取材・文/寶田真由美 (オフィス・エム)  撮影/齋藤ジン スタイリング/片野坂圭子 モデル/氷川よし子 (SPLASH)


<教えてくれた人>

快眠セラピスト・睡眠環境プランナー
三橋美穂(みはし・みほ)さん

1万人以上の眠りの悩みを解決してきた睡眠のスペシャリスト。 全国での講演活動の他、寝具や快眠グッズのプロデュースも数多く手がける。 「眠りのさじ加減 65歳からのやさしい睡眠法』 (青志社) 他、 著書多数。