鹿児島県薩摩川内市の甑島が春の渡り鳥シーズンを迎え、連日多くのバードウオッチャーらでにぎわっている。薩摩半島西方沖に位置する同列島は、中国大陸から迷い込んだ“珍客”がたびたび観察されるなど渡り鳥の経由地として知られる。

 9日、同市下甑町手打では休耕田や牧場にムラサキサギ、シマノジコなど珍しい鳥たちが羽休め。カメラを携えた野鳥ファンは、普段なかなか経験できない貴重な出合いに夢中でシャッターを切っていた。

 探鳥のため2日来島した島田義充さん(75)=佐賀市新郷本町=は、撮りたいと思っていたシマノジコを初めて写真に収めて「やっと願いがかなった。島は最高」と満足そう。滞在中にシマアオジ、オウチュウ、バンケンなど20種以上を観察できたという。

 10〜16日は愛鳥週間。