与論島の「くじらカフェ」（与論町立長）が開店10周年企画で、クジラをかたどったデザインのTシャツを発売した。（奄美群島南三島経済新聞）

　堀さんが描いた色鮮やかなイラスト

　同Tシャツは、島の就労継続支援B型事務所「秀和苑」（立長）に通う堀吉幸さんとのコラボレーションによるもの。

　店主の村上由季さんは、同施設を通して堀さんに作業を委託している中、堀さんがイラストを描いていることを知った。堀さんは普段、同施設での作業や名刺に入れるイラスト制作に取り組んでいる。

　村上さんは「今まで堀さんは描いた絵をいろいろ持ってきてくれていて、いつかTシャツにしたいと話していた。今回、10周年の区切りとなる、せっかくの機会なのでコラボして出せないかと考えた」と話す。

　制作の過程について、村上さんは「元の小さい絵を堀さんと貼り合わせたり、切ったりして、いろいろと試行錯誤していた。カフェのスタッフからクジラ型に抜くというアイデアが生まれ、堀さんのイラストにクジラカフェらしさが入ったコラボレーションになった」と話す。

　自分の作品がTシャツになった感想について、堀さんは「商品になったのは意外。うれしかった」と話し、クジラの形になったアイデアについて「面白い」と言う。

　秀和苑管理者の供利優子さんは「堀さんの絵は職員もみんな良いと言っていて、これを何か形にしたいと言いながら、今まで出来ずにいた。村上さんと出会ったことで、吉行さんの「内に秘めていた」好きなことを発揮できる場所が見つかり、自分の思いを伝える場所ができて、職員みんなで喜んでいる」と話す。

　Tシャツは胸元のワンポイントでシンプルなTシャツと、数匹のクジラをあしらうTシャツがある。価格は白が2,990円、黒が3,990円。同カフェ店頭のほか、ユニクロの「UTme！」サイトで販売している。